核シェルターの現実とスイスのパンは美味しい!

核シェルターを設置してない住居の住民に対しては市町村が代替のシェルターを用意しなければならないので、市町村はなるべく核シェルターの設置を要請する・・・と、言い張る人もいるが、絶対に嘘だ!

昔住んでた集合住宅の地下にあった核シェルターの扉 分厚い

私が住んでる新築アパートには12世帯、最大で50人くらいの核シェルター無しの新住民が出現したことになるが市のどこかに50人分の核シェルターを新設する場所の余裕があったとは思えない。どこも僅かに残ってる更地に住宅をどんどん建ててるのに絶対無理だ。(キノコのように家が生える、と人は言う)。ウクライナからだけでも8万人来ているし、人口が増え続けているのに無理だ。

扉に貼られてる閉め方の説明

冷戦時代に建てた家には必須だったかもしれないが、今まで住んだスイスの家での核シェルターが無い確率は意外にも高い。仮に市町村が住民全員の核シェルターを用意しているとしても、避難場所についての説明を受けたことは一度もない。核シェルターがあるアパートに住んでいた時、管理人が隣に住んでいても非常時の避難説明を受けたことはないな。知人の生家は300年以上前の家なので当然核シェルターはなく、避難場所(あるのか?)を知らない!お父さんが知ってるに違いない、と言ってたけど知らんでしょ。

Chateau d’Oex(VD)の学校。駅からすぐ。Chateau d’Oexの駅のすぐ隣には昔ながらのカジュアルなレストランBuffet de la gareあり。2024年1月

学校や駅の地下にあるらしいが、案内札があるわけでなし、3時間後にミサイルが落ちてくると分かっても、大勢が市役所に問い合わせたらパニックだ。津波や地震に備えている日本の方がよっぽどすごい。そういえば日本の学校では毎月地震か火災の避難訓練があったな。スイスには多分無い!皆が家周辺で働き過ごしていた時代は核シェルターに逃げ込めたかもしれないけど、今のスイス住民は始終国内・国外を飛び回ってるしなあ。

Veytaux(VD)の学校

レストランなどのトイレは地階にあることが多いので、降りて行った際についでにシェルターの扉を見つけることもたま~にある。

借景にレマン湖と背後の山

スイスについて抱くイメージの多くが、実はそれほど合ってはいない気がする。国民皆兵といっても、それはスイス国籍の男のみが義務の対象。半分を占める女性は義務じゃないし、住民の4分の1が外国人、となると兵役経験をもつのは一体どのくらいの割合なのだろうか?兵役義務がなくなる40歳を超えた途端に国籍取得手続きを始めるスイス在住外国人を私は何人も知っている。そして核シェルターが無い古い先祖代々の家で生まれ育った生粋のスイス人の知人は冷戦時代を通してイザというときに自分が入れる(かもしれない)核シェルターの場所を知らない。そもそも核爆弾が落ちたら、2週間そこらじゃどうにかならないよね・・・

Villeneuve(VD)の学校

そして、もう一つのスイスに対するイメージ:「スイスのパンは不味いのか?」であるが、美味しいと思う。日本のヤマザキパンとは違う路線をとっているので日本人には馴染みが無い味・触感かもしれないが、少なくともヨーロッパの他の国々と比べて特に不味いということは決してない。むしろ、フランス、イタリア、ドイツなど、周辺のそれぞれの影響を受けた多彩なパンが食べられる。地域独特のパンもあり。昔と同じレシピでつくり続けるパンもある一方、売れ筋を追求してどんどん変わっていくパンもある。

Chailly (Montreux)の小学校

専業のパン屋、これは残念ながら少なくなっているけど、スーパーのパンでも十分に美味しい。山間部の小さいスーパーはともかく、ほとんどのスーパーには自前のパン焼き専用オーブンがあって、毎日焼きたてのが並ぶ。ほぼ一日中、次から次へと焼いていてまだ暖かいパンが並ぶ。パン生地自体は系列の工場でつくられ、それぞれの店に出荷されることが大半だが、近年は都市の巨大店舗ではパン生地から自分の店でつくります、と謳っているいる店も増えている。

Chailly (Montreux)の小学校

前述の築300年の家には地下に食べ物貯蔵庫があり、地下なので夏でもひんやりしていて広くて便利。冷蔵庫がない時代につくられた家だからね。

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