デモは意見を伝える手段

お隣の国ドイツでの出来事だけれど、1月20日から21日にかけての週末に、ドイツの多数の都市で、台頭している極右勢力AfDに反対の意思を表明する「デモ」がありました。日本で「デモ」と聞くと、危険なイメージがあるかもしれません。

こちらはスイスのローザンヌで、2023年6月14日、女性の権利デモの日 中心部一帯が車両通行止め

思い浮かぶのは安保闘争(古い?)、天安門事件、反政府デモに対し軍が発砲してきたり、去年フランスで続いた警察に対する抗議デモでは、暴徒の破壊活動が報じられるなど、デモというのは危ないなあ、近づいてはいけないとのイメージがあるかもしれません。

がらんとしてます

先週末のドイツのデモに集まったのは、ドイツ全土で150万人と報道されています。どのような政党を支持しようが、どのような考え方を持つかは自由ではありますが、他の意見を認めない考え方、気に食わない人物の存在自体を認めない方針の政党や動きに対しては、それに反対する人間がこんなに多くいることを示さなければなりません。1933年を繰り返すな、とのプラカードも見られました。大戦に突き進んだ90年前と同じことになってはいけない。

St-Francoisのバス停前はいつもは複数のバスの乗り換え場所で交通量多いはずですが、車両通行止め。

残念ながら、現在の世の中は大変にロクでもない状況なのですが、政治家や一握りの富豪だけの手に地球の未来を任せていて良いはずはありません。そりゃあSNS上での意思表明も重要ですが、ネット上だけでなく、外で、街に出て、リアルな現物として、多くの仲間がいることを見せつけなければなりません。一般市民に出来ることの一つが、人数を示すデモで、世界を変えることができると信じたい。シュプレヒコールを叫ばなくても、とにかく普通の人々が、そこに大勢で集まることが大事。デモやったくらいでは何も変わらないと悲観しがちだけど、あきらめたくはない。傍観して後悔はしたくない。

奥の広場が出発地

スイスでは近年、地球温暖化に対するデモ女性の権利拡大、というか女性が男性と同等の権利を持つことを求めるデモなどが記憶に新しいです。女性の権利拡大デモは女性&男性が一緒に大勢で歩く、祝祭的な面もあり、単純に楽しかったですね。天気も良かったし。

先週末のドイツは凍えるような寒さだったと思います。貴重な休日を、もっと楽しいことに使いたいと思う人もいたはずだけど、自分の将来、子孫の未来に関わること、決して他人任せにして取り返しのつかない事態になるのは御免だ、との思いであれだけ多くの人が集まったのだと思います。

段々と人が集まってきて

さて日本でデモをするとしたら、やはり国会議事堂前になるのかしら。多くの人が集まれるような「広場」が無いのは問題だなあ。建物で全部埋めないで、スペースを残してほしかったなあ。

シンボルカラーの紫

ドイツでの反極右デモについてスイスのテレビ局の報道記事。写真から、その規模と思いを感じてもらえれば幸いです:

https://www.srf.ch/news/international/proteste-gegen-rechts-und-hass-deutschland-mehr-als-300-000-gehen-gegen-die-afd-auf-die-strasse

https://www.rts.ch/info/monde/14642515-une-maree-humaine-contre-lextreme-droite-dans-les-rues-allemandes-ce-weekend.html

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