地図の右下端から北上しています。川を渡って森の中の道を北に行った先に、オレンジ細線と緑太線のハイキング道が交差した四辻の場所。
駐車スペースがある開けた場所、地図では小さな建物が描かれているのが見えますが、
それがこの建物。2019年、2021年に来た時には無かったか気付かなくて今回初めて認識。雨をしのげるスペースの横にトイレがありました！素晴らしい！引き戸を閉めたら自動的に鍵がかかる最新（？）式で一瞬ビビりましたが、壁の「EXIT」とある赤ランプを押すと普通に開きます。
「Blocs erratiques（不安定な岩）」について。この一帯に転がっている巨石の構成成分が周囲の岩のそれと異なっている！1億7千万年前、スイス全土は氷河におおわれており、その後、気温が上がり氷河が移動する際に一緒に岩が運ばれたという壮大な話。
先に進み、次の分岐で「Le Monstreまで5分」の表示板が出てきたので行ってみると、岩が散らばっています。
ただしこれら「Le Monstre」に関しては、周囲に解説板も何もなく、ここから引き返してしまったので、これがそうなのか、もう少し先に行くともっとすごい岩があったのかは不明。
こちらは「Pierra Besse」で左寄りの岩。そばに人が立っていないと大きさが分からないですね。高さ15ｍ。
横に回ると、しかも二つに割れていた。
別角度から。いや、ただの大きな岩なのですが。スイスには「氷河が移動した際にその力によってつくられた丘」や「氷河の作用で出来た穴」等、ちょくちょく出会います。以前書いたグラウビュンデンのCavagliaのMarmitteとか。Pierra Besseのそばには「Sentier du Sel 塩の道」沿いで見かける解説板がありました↓
しかし、この解説板はPierra Besseについては何も触れずに、その昔、湧き出る塩水を活用した塩温浴施設がBexに出来て賑わった、と語ってくれてます。Bevieuxの手前の駅Salinesには以前Grand Hotel des Salines（グランドホテル）があり、ヴィクトル・ユゴー、トルストイ、ニーチェ、リムスキー・コルサコフ等々の著名人も訪れたとあります。しかしBex-les-Bainsは、近隣のLavey-les-Bainsという今でも人気の温泉地の出現で衰退していったという残念なお話。Lavey-les-Bainsは私でも行ったことのある数少ないスイスの温泉地で以前記事にしました。Laveyもやはり塩温泉。
歩行と写真は2023年12月上旬
Bexによる巨石解説：
https://www.mandementdebex.ch/les-blocs-erratiques-de-bex-2/
Les Dents du Midi周辺の巨石：
https://lesdentsdumidi.ch/geologie/