Sassal MasonからのAlp Grümへの下りのジグザグ道はそれなりの山道です。足に自信がない方は、それなりの足元装備で臨むか、逆方向にAlp GrümからOspizio Berninaへ歩くのもお勧めです。体力的には登りはきついですが、膝への負担や足元の安全性を考えると、急坂を上りに使う方が安心といえば安心です。
St.MoritzからTiranoまでのBernina Bahn(ベルニナ鉄道)は1908年から、平坦な地形を走る区間から順に開通して行きました。最大の難所、Ospizio BerninaとPoschiavo間が開通したのは一番最後の1910年7月のことでした。OspizioからAlp Grümまでの傾斜はそのあとの区間に比べると、緩やかなほうです。
再びPalü氷河。Sassal Masoneから下りてくると、Lagh da CaralinとLagh da Palüへの分岐が出てきます。2018年9月の時点で、Caralin湖への道は<岩が落ちてくる恐れ>で不通になってます。Caralinまで行かなくともLagh da PalüをまわってAlp Grüm、あるいはCavagliaへ行くこともできます。
33番の道を選ぶと、線路を横断したのち線路にかぶさるアーケード沿いに歩きます。線路がトンネルに入り、出たところがAlp Grüm駅。さっきまで線路のすぐそばを歩いてたのに、いつの間にか随分と下に駅が見えます。ここから左手に少し登ったところに宿&レストランBelvedereがあります。標高2189mなので駅のある2126mからは、ちょいと登りますが、眺めはいいだろうなあ。(私は行ってない)
http://www.belvedere-alpgruem.ch/de/
Alp Grümの駅は山の端っこにあり、駅を出た列車はすぐに180度方向転換。この先ジグザグに斜面を降りていきます。ラックなしの粘着式鉄路では最大の7%の傾斜。線路はどこも古びた感じがなく、常に改修している印象がありました。2018年も大がかりな改修工事やってました。
石造りのAlp Grüm駅。駅&カフェ&ホテル。駅には無料のトイレがありました(2018年)。
以下は駅併設の宿&レストランのサイトです。開館は5月から11月初めまでのみ。
駅からCavagliaに向かう途中、こんな感じに線路を横切ります。警報機も遮断器もないです。画面の奥に上って行く列車があるのが見えますか?そこからくるっと右に大きく回って、手前の線路に走って来ます。
ほら来た!
手前の線路の向こう、木々の間にまた線路。画面の右の切れてるところでカーブして、また戻ってくるところです。これ、乗ってると曲がってることがわからないくらい、スムーズに走ります。陽が当たる方向が変わって、あら向きが変わってるな、と思うくらいで。
ジグザグに、と言ってますけど実際は丸ーく方向転換しながら走ってます。
Alp GrümからCavagliaまでは狭い下り道なのに全行程VTT(マウンテンバイク)と共通の道。2018年の8月に歩いたときは本当に頻繁にVTTに追い抜かれました。心安らかに歩きたいのだったらPalü湖(Lagh da Palu)経由の道を歩いたほうがいいかも。線路とは離れるけれど。PontresinaからPoschiavoまでほぼずっとVTTと同じところ歩きます。道幅のあるところはまだしも、傾斜のきつい細道はちょっと問題。
Sassal MasonからAlp Grüm駅まではのんびり歩いて45分くらい。Alp GrümからCavaglia駅まではさらに1時間です。
写真と歩行は2012年の8月下旬と2018年8月初め。