BeverからSamedan、St.Moritz、PontresinaからMorteratschくらいまでは、鉄道はほぼ平坦な所を走るので、スリリングな螺旋やループを堪能した後では少し物足りなく感じられるかもしれません。そこで今回はVia Albula / Berninaの番外編、高みからの鉄道見物をしてみましょう。Punt Muragl (1738m)からケーブルカーでMuottas Muragl (2453m) へ上がります。このケーブルカーは1907年開業。
この日はなんと、下では天気が悪かったのに、上ではいい天気だったのでびっくりしたのでした。まあ、そういうこともありますわね。駅にはカフェレストランに加えてRomantik Hotel Muottas Muraglがあります。
Muottas Muraglからの眺め。中央に見える川はBeverin川、右側の二つの頂はCrasta Moraだろうか。となると、この川の奥にSpinas、右に山を回ってAlbulaトンネルかな?
雲が晴れてきました。Muottas Muraglからは25番のハイキング道Senda Segantiniが、SamedanとPontresinaの両方向に延びています。地図で他より太めの緑の線です。
今回はMuottas Muraglから、25番の道ではない南東に延びている道をLej Muragl(地図右端の湖)まで歩き、そこからほぼ西方向の道で四差路、Chna. Segantiniを経由してPontresinaにおります。
1時間ちょっとでLej Muragl(ムラグル湖)に着きました。
湖から隣の谷に降り、谷沿いを歩きます。
中央に黄色の方向表示板があるところが四差路で、四方に道が延びています。ここからは25番の道を選んでジグザグにどんどん登ります。
斜面上に見える白い建物(ロープウェー駅)から右に二方向に道が続いていますね。手前の道をとると(25番の道)、直接四つ辻(右下の白い建物)に着けます。こうしてみると結構な高低差ですが・・・
こちらはSamedanの町で、手前に小さく飛行場が見えます。
さっきと同じようですが、St.Moritzの町と湖。こうしてみるとSamedan、St. Moritz、Pontresinaの三角地帯は例外的に平野が広がってる(これでも)。
Pontresinaから伸びるVal Roseg。レーティッシュ鉄道と川が見える。こうして見ていると、私は頂に立ちたい、というよりその先をどこまでも歩いていきたくなる。その峠の先にはまた人が住んでいる。
奥で谷が二股に分かれているのは、Morteratschか?左の谷をどんどこ行くとBrusioからイタリアのTiranoに抜けられるはず。
Segantinihütte(セガンティニヒュッテ)=Chamanna Segantiniに到着したのはLaj Muraglから2時間半後。標高2731m。9月下旬のこの日の気温は4℃でした。9時から17時まで食事がとれます。
https://www.segantinihuette.ch/
Segantinihütteは1899年に画家Segantiniが41歳で亡くなった場所。当時は羊小屋程度だったそうだが(本人がそう称している)2009年に改装拡大されました。ヒュッテまで、ケーブルカー駅から(湖を回らずに)直接来れば2時間弱らしい。
ヒュッテからの眺めとほぼ同じ絵を、St. MoritzにあるSegantini Museumで見たときはびっくりした。わー 絵に黄色の方向表示板を書き足せばおんなじだー
ヒュッテからPontresina(1805m)に降りる経路は幾つかありますが、私はAlp Languard(2330m)からリフトで下山しました。これはスキーのチェアリフトで、乗るときにはリュックを前に抱えろ、と指示されます。
Segantini(1859-1899)は現在のオーストリアからイタリアを経て妻と子とともにグラウビュンデンのSavogninとMalojaに居を定め、この地方の習俗を含む絵を多数描いています。晩年の5年間をこの地で過ごしました。彼にゆかりのある場所を巡る道Senda Segantini(25番の道、総延長79㎞、所要歩行時間4日間)があります。
https://www.schweizmobil.ch/en/hiking-in-switzerland/routes/regional-routes/route-025.html
Segantini Museum(St.Moritz)
http://www.segantini-museum.ch/