Nestléの建物(地図の左上端に少し見える)からは、大通りを真っすぐ行くとVevey駅ですが、湖畔に下りて歩き(緑の線)、
緑地Jardin du Rivage、その先に広場Place de Marchéが出てきます。この広場は通常は大駐車場になっていますが、20~25年に一度開催される(かもしれない)Fête des Vignerons(ブドウ・ワイン生産者の祭り)や毎年やってくる(と期待する)サーカスのテントが張られる場所です。
その一角にあるのがLa Salle del Castillo。
1904年に寄付した(出資した)Castillo氏にちなんで名づけられ、社交の場として使われた建物。現在でもコンサート(音響が良いらしい)やパーティーなどに貸し出されています。別名Casino du Rivageですが、20世紀前半まではお金に絡んだ賭け事は禁止されており、カジノと言っても純粋に社交の場。紳士淑女がコンサート、芝居、ダンス、食事を楽しんだそうです。
建物は数年にわたって改修工事が行われていました。その最中のちょうど10年前、2013年の9月、Journées européennes du patrimoineの際に工事現場が一般公開されました。
これは地域の歴史遺産を知ろう、親しもう、再評価しよう、と普段入れないような場所や改修工事中の建物にも入れるという、堪らない企画。(フランス発祥の企画で毎年この時期開催)
内部、広いです。
天井が高いです。足場が組んであり、うっすら見える人影と比べてもらえると高さが分かります。
見学の肝は、天井際に近づけることでした。ホールの天井、普段は見るだけだなあ。で、上って行くのですが、ヘルメット着用でした。
天井部分の梁。
鉄骨。光っているのは照明。工事中なので本来の照明器具は使っていないのですが、見学者用にでしょうか、所々にありました。
こちらも左奥に照明器具がありました。天井部分です。天井のすぐ下(といっても大分高さがあるけど)に一面に板を渡して作業ができるようにしてあるのですね。6枚目の写真で上を見ると黄色の板が渡してありますが、これがこの写真の「床」。
ヨーロッパのホールなどで見る、天井部分の装飾。普段は遥か下から見上げていますが、間近で見ると巨大。
黄色と青字にVの字2つはVeveyの紋章。
19世紀後半から20世紀初めにかけて、スイスではにわかに観光需要が発生し、多くの町で洒落た建物がつくられました。「Casino」の建物も結構あります。
天井の明り取り。
満足して退出。(ここまで2013年の写真)
2023年9月のPlace de Marche。後方に山々が見え、右手には写真には写っていないですが湖、フェリーの乗船場があります。しばらくVeveyの建物紹介が続きましたが、次回からは再びVia FrancigenaのコースをMontreux(モントルー)目指して歩きます。
Salle del Castilloのサイト:
https://www.salledelcastillo.ch/