スイスにおけるサーカス事情(前編)

馬の話の途中ですが、サーカスの話。

SaignelégierのMarché-concoursで馬の上で曲芸している少女たちの写真がありましたが、馬の有り無しに関わらず、子供のサーカス教室、アクロバティックを教える教室は珍しくないです!私はそのような資質は全くないのですが、バク転とかできるようになれたら楽しいだろうなあ。サーカス芸にハマった子供たちが、長じて新しいサーカスグループを旗揚げした話も、時々だけど聞きます。ジャニーズ公演を自分たちで企画するようなものか?日本でお笑い芸人を目指すようなものなのか???ちょっと違うか。でもサーカスは日本よりはずっとずっと身近です。

日本の木下サーカスは世界で最も多い120万人の観客動員数だそうですね。木下サーカスが年に4~5か所、東京や大阪などの大都市で連続2~3か月の公演を行うのに対し、スイスではサーカスが自分の住む町や村に来てくれるのが大きな違いです。

850万人ほどの人口を有するスイスには大小合わせて多数のサーカス団がありますが、そのうちのKNIE(クニイ)サーカスについて語ってみましょう。晩年をスイスで過ごした喜劇王チャップリンが毎年欠かさず観に行っていて、亡くなる前年にも姿を目撃されたのがKNIEサーカス。「歌手のシャルル・アズナブールが去年亡くなった際(この方も税金対策もありスイスに住んでいた)、「今年もKNIEに誘おうと思ったのに~」と彼の友人がテレビに語っていたサーカス。グレース・ケリーの娘、モナコのステファニー王女が恋に落ちたのが象使いのFranco Knieで3人の子を連れて一緒に回ったのがKnieサーカス(その後一時期結婚してたのは別の団員)。

2018年には3月から11月までまでスイス国内38の市町村で324回の公演!総観客数は不明ですがテントの定員が2344人とあるので、毎回満員になったら76万人弱。それはちょっと無理か・・・大都市では数週間公演が続きますが、小さな町では3回ですぐ次の開催場所に移動です。特筆すべきは毎年同じ時期に来ることでしょう。私が住んでるところでは秋口に来るので、今年も観に来られてよかったな~ 来年も来られますように~としみじみ思います。

チケットの値段は大人が20フランから87フランと幅があります(2019年)。円形のテントで、演者は正面、高額な席に向かって演技するので一番安い席だと角度的にちょっと見づらいということもありますが、十分楽しいです。大人になってお金持ちになって真正面の席に座れるよう稼ごう。私はもう既に十分に大人だけど二番目に安い席。でもとっても楽しい。

サーカスに行って嬉しいのは子供連れや若者グループ、そしてもちろん大人、と老若男女、あらゆる人種がまんべんなく客席にいることです。客席にはお年を召した方々ばかりのクラシック音楽のコンサートに行くと、ほんと将来的に大丈夫か?と心配になるので。シルク・ド・ソレイユなどのハイソな芸術系のサーカスも来ますが、あれチケット高くて気軽には行けないんですよね。

サーカス一座によくあることですが何代にも渡る家族経営です。一族本丸のテント興行を離れ、高級路線の新しいサーカスをつくる分派もいます。Salto Nataleは11月と12月のチューリッヒで、 ディナーショーをやってます。お金が余っていて、チューリッヒがもっと近かったら是非行きたい。

またこれとは別に、コンサートホールでの大人向けのショーをやってるGregory Knieもいます。その名もOhlala! Sexy, Crazy, Artistic(セクシィ、クレイジー、アート)。2018年のプログラム名は“Out of control(制御不能)”でした。うん、これもいつか見に行きたい。もっと大人になったら。

Salto Nalateのホームページ。動画もあります

https://www.saltonatale.ch/index.php

チューリッヒの観光局のサイト記事

https://www.zuerich.com/en/visit/salto-natale

サーカスOhlalaのサイト

http://www.circusohlala.ch/de/

Copyrighted Image

error: Content is protected !!
テキストのコピーはできません。