前回からの続き、SchwarzseeからTrockener Stegに向かっています。隣(西側)にはマッターホルン。
角度が変わると見え方が変わる。平べったい(ように見える)三角錐の一面しか見えなくなってきました。そして、三角の右の丸みを帯びた平に見える丘に、目を凝らすと山小屋Hörnlihütteが見えます。
地図上で若干の斜面を横切るようになってますが、
平べったかったり塊のままの石や岩がゴロゴロしている緩やかな斜面を登っていきます。
SchwarzseeとTrockener Stegの間は「Matterhorn Glacier Trail」というハイキングトレイルでもあり、6.6㎞、参考所要時間はTrockener StegからSchwarzsee(つまり私が今歩いているのとは逆向きの下り)なら2時間。ということは登り方向だったらもう少し時間プラス。
遠くに氷河を見ながら歩く。
氷河から融け出た水が、勢いよく流れていくゴーゴーという音が終始聞こえていました。
例年でも夏には年に1m位の深さ分、氷河は融けているのですが、2022年の猛暑で3~4倍、4m以上氷河面が低下した所も多々あったそうです。既に氷河の後退、つまり氷河が占める面積の減少は止められない状態ですが、今年はとにかくひどかった。
一度失われた氷河はその後復活することは望めないそうです。雪、万年雪、氷河の違いは、それぞれ含まれる空気の含量の違いです。「雪」では多く含まれる空気が融けないままで残ると時間経過とともにどんどん減っていきます。
氷河が形成されるには長い長い氷河期が必要ですが、この先そんな気候になったらそれはそれで困るわけで、氷河の消失は避けられないのですが、それにしても今年の氷河の消失量・面積は莫大でした。小さな氷河はもう救えない。
上の写真で小さく見える湖はFurggsee(Furgg湖)かしら。地図では湖をめぐる道のイメージですが、周辺が石ころ道なので優雅な印象はなかったです。
Thedulgletschersee(2851m) Thedul氷河湖にようやく到達。湖の向こう側の黒い建物がTrockener Stegのロープウェー駅。ここからがまた遠かったー 湖の名の由来となったTheodulは湖から南方にTheodulhorn(3472m)、この山をまいた先にあるTheodulpass(Theodul峠)は3295mと非常に高所にあり、このページ1枚目の写真の右下、イタリアとの国境上にあります。峠までは青色線のアルピニスト向けトレイル、Theodolfornのすぐ西のFurggsattelまではロープウェーで行けちゃうらしい・・・
Trockener Stegからロープウェーで帰りました。最終ロープウェーの時刻は16:45で(2022年夏8月)、結構ギリギリでした。Trockener Stegまでロープウェーで来て、思ってたのと違う!形のマッターホルンの頂を見ながらお茶することも出来ますが、FuriーTrockener Steg片道ロープウェー料金が45フランなので、そこの覚悟は必要です・・・
写真と歩行は2022年8月中旬
Matterhorn Glacier Trail:歩行に適した時期は6~9月https://www.zermatt.ch/en/Media/Planning-hikes-tours/Matterhorn-Glacier-Trail-Nr.-26