ワイン農家へ直接買いに行った話

WelQome(前回参照)で購入したBon(引換券、金券の類)のほとんどは家から徒歩圏内の店のだったけど、家から電車を乗り継いだ先にあるワイン農家のも3軒分ありました。スイスのフランス語圏ではCave(カーヴ・地下蔵、ワイン蔵)、Domaine(ドメーヌ・領地、ブドウ畑)の後に経営者の名や地名を付けた「ワイン農家(と私は呼んでいる)」があり、場所は町中だったりブドウ畑に囲まれた地にあったり。

今回は主にChablaisのブドウ畑の写真 Villeneuveはレマン湖の端。ここから東に湖から離れます(2020年10月初め)

今までブドウ畑の中を歩いている際に通りがかったら開いていたので入ったことはあったけど、ブドウ畑の中の特定のワイン農家を直接目指して出向くことはありませんでした。これは本当に蔵によりけりなのですが、家族経営などの少人数で営んでいる蔵では、売り子が常駐しているとは限りません。

Yvorne(2020年10月中旬)

確実に買いたい、有効期限のあるBonを使いたいのなら前もって訪問日時を知らせてほしいと聞いていたので、蔵のWebサイトに「WelQomeで貴方の蔵の20CHF分のBonを持っているので1~2本買いに行きたいのですが何日の何時ごろにお時間ありますか?」と連絡を入れました。WelQomeでよかったところは、こう書くことで、箱買いすると期待されることを防ぎ、でも最低でも20CHFは買うよ、と伝えることができたことです。

Yvorne(2020年10月中旬)

でも最大の功績は知らない蔵を訪れるきっかけをつくったことでしょうか。実際訪れて話を聞くと、WelQomeを通して初めてのお客さんが沢山来た。普段は多くの人が大型スーパーの目のくらむような品ぞろえ(そして多くは外国産)でワインを買っているんですよね。

Aigle(2020年10月中旬)

去年、私Lausanneから東のChablais地域に引っ越し、訪れたのもChablaisの範囲になるワイン産地です。Lausanneから東にVevey位までのレマン湖の北側の斜面が世界遺産にも登録されているLavaux(ラヴォー)。それよりさらに東に行ったところにあるChablaisは知名度はLavauxほどではなく、湖に面してはいないので写真写り変わりますがここはここできれいだと私は思うしLavauxより値段が安いかも・・・

Ollon ブドウの品種により葉の色が変わります。この違いは秋になると顕著(2020年10月下旬)

皆さん物価の高いイメージがあるスイスで!と驚かれるか不審がられますが、スイスのワインの価格はお手頃です。ワイン蔵から直接買って分かったこと。直接のほうが値段安いわ。そりゃそうか。

Ollon (2020年10月下旬)

到着時間を知らせていたからか、二軒ともそれぞれ当主が1時間近く時間をとって次から次へと試飲を勧めてくれました。ささっと10分くらいかと思っていたのに。今回は私一人ではなく知人と一緒に行きました。私は日本語でさえもしゃべるのがそれほど得意ではないので、蔵の主と色々聞き語りしながら飲むのには2人で行ってよかったです。結局最初の蔵で4本60CHF、次で3本40CHFとBonの分20CHFを大幅に超過して購入しました。これが試飲の魔力。本当にどれもおいしかった。もっと飲んでたらもっと買ったに違いない。歩きで来てるので少し理性が残ってましたが。

Ollon(2020年10月下旬)

ワインづくりを始めてそれぞれ2代目、5代目の経営者は、偶然にも2軒とも先代まではブドウを栽培収穫したらCoopérationという協同組合にブドウを収めておしまいだったそうです。それが彼らの代になって、自分で育てるブドウの品種の選定から栽培、いよいよのワインづくりまで全工程を自分で行うようにしたといってました。

St-Triphon(2020年10月下旬)

スイスにはワインづくりにおいてもApprentissage-修行制度がありより、週3日は修行受け入れ先での作業、2日は専門の学校で理論のお勉強をして免状をもらいます。より小規模の一軒(実質作業人数は3人か?)ではワインづくりだけでは金銭的に生活していけないので他の農業収入を足しにしているとか。またブドウ畑は必ずしも醸造建物に隣接しているわけではなく、家から見えるけど車で3分の距離にあり、買い足し拡張している(ということは売りに出ている畑もあるわけだ)とも言ってました。つまり成長段階の蔵。将来を追いたい気分。直接話をするというのは面白いですね(アルコール入ってるし)。

Bex (2020年12月下旬)

もう一軒ではブドウ畑が建屋の隣にあり、それはそれで常にするべき作業が見えちゃって大変、と言っていました。の一番の心配は雹(ひょう)だそうで、嵐の日には彼らの畑が気になります。スイスも気候変動の影響で豪雨やらが多くなってるので。

再びの春 2020年4月初め Aigleを出発して30分 46番の道 Leysinへの上り 左端にAigleの城

今回小規模ワイン農家の訪問に際しては事前にアポを取りました。今は多くの蔵がHP上で営業時間や連絡先、連絡フォームを設けていますので利用すべきでしょう(電話かけるのが苦手な方にも便利)。

AigleからLeysinへの間 2020年4月

営業時間の見方ですが、月~金:8時から18時といった、ほぼ一日中の時間帯が書いてある場合、街中の店ならともかく畑の中の一軒家の場合は「訪問交渉可能時間・ただし要連絡」と解釈したほうが無難です。逆に営業時間が土曜日の数時間など短い場合は連絡なしにふらっと訪れても開いている可能性は高いですよね。

Bex 5月上旬 ブドウ畑は遠くの山の斜面 まだ茶色にしか見えない

ブドウ栽培=農作業はいくらでも時間をかけられる仕事、その作業を休んで相手をしに来てくれるのかもしれないのです。「家から3分の畑にいるかもしれないのでいなかったら電話をして」と書いてあっても、やっぱり作業の途中で呼びつけるのもなんだしね。時間を割いてくれた以上、購入しよう!そのためには好みがある人はそれを告げると何種類かあるうちそれに適するのを持ってきてくれるかもしれない(品種とか軽いとか重いとか)。ちなみに私は何でも美味しく飲めてしまうので、結局のところ今でも自分の好みがわからないのだ。

船に乗って湖から見たブドウ畑 この写真だけはLavauxのブドウ畑(2021年6月下旬)

多くのワイン地区ではCave Ouverte-オープンデーを設けています。もちろんコロナ禍の影響で毎年あるのが中止になったり延期になったりしているのだけど、こうした機会を利用すればずっと気軽に訪問できます。ただし、6月以降のブドウ畑巡りは天候によっては相当暑いですのでその対策を忘れずに!!!

Chablaisのワイン全般についてのサイトは沢山沢山あります。

そのうちAigle, Leysin, Les Mosses地域の公式観光サイトから

https://www.aigle-leysin-lesmosses.ch/en/Z6350/winechablais

レマン湖地域の公式観光サイトから

https://www.region-du-leman.ch/en/P640/chablais-aoc

Copyrighted Image

error: Content is protected !!