Maggio谷の宿とCoglioの納骨堂

Maggia谷はLocarnoから発して数多くの枝分かれがあるが、その多くへバスが走っている。Maggia博物館発行のパンフレットから

Ticino北部、Maggiaの谷はLocarnoから発し、主脈以外も数多くの魅力的な谷が枝分かれしています。北へ行くにつれてどんどん住む人が少なくなるこれらの谷では、秘境感が漂いそれ故の特殊事情があります。

Coglioの納骨堂。教会の手前

何といっても人が少ないので宿も小規模、店の数も少ないです。一方、唯一の産業が観光業という側面もあり、人が住まなくなった古い建物を宿に改装したり、一軒家をそのまま長中期の別荘として貸し出している例も多いです。

Coglioの納骨堂

スイスの宿では朝食はつくことが多いですが通常夕食は料金に入っていません。それでも周りに食べるところがない宿では宿に併設して食事処があることが多いです。古民家改装で周囲にレストランが無く、宿泊客がそれほど見込めない場合はコックを常駐させるかわりに鍋や食器付きの台所スペースがあることが多いです。調理スペースがあっても食材を調達できる店は全然なかったりもするので事前の下調べは重要ですが、こうした自炊(可能)宿は料金がお得なことも多く、自分の好きなものを食べられる上に食費を浮かせることもできます。

Coglio

Linescioで泊ったのはドミトリーGuest house By Wildで一泊30フラン。私が行ったときは若いお兄さんが先祖の家を宿に改築して始めて間もなかった気がするけど既に6年も経っているのだなあ。ちゃんと宿屋として続いていますね。台所は自由に使っていいらしく、一泊目は誰かが作ってくれたパスタをご馳走になり、二泊目は近所のレストランで食べた憶えがあります。ここ、ドミトリーの他に個室もあるようですね。「ホテル」のようなキッチリした宿ではないですが、お安く泊まれます。

Coglio こちらは教会

Linescioは農業を生業にしている人がついにゼロ、宿になっている昔の家がそれなりにあります。By WildはLinescioの入り口(東端)ですがバス停もう一つ分西に行ったところに何軒かありますね(近頃はGoogle Mapでも簡単に調べられる)。

Glumaglio

そのうちでHPがあるところを眺めていたら、何人かで一棟丸ごと借りて台所付き、という宿屋 Hostelleria  Avejoがありました(2~4人の場合と5人以上の場合で料金等異なるし、ゲストハウスはタオル等要持参のことが多いです。こうした条件は要熟読)。基本、昔の家なのでバリアフリーではないし、「古い!」という口コミもありますが、そういうところです。

GiumaglioからCogliへ行く途中

そしてMaggia谷で最後に泊まったCoglioの宿。ここは台所付き&台所から目の前の庭でも食べられた。いやホント、Coglioまで長期間の外食続きで偶然台所付きと知って、Coglioには無いのでバスですぐのMaggioにあるスーパーへ買い出しに行って自炊して食べたときには涙出そうになりました。庭で食べてたら猫が寄ってきて食べるの大変だった。

Giumaglioから川を渡るとCoglio

というわけで宿紹介は滅多にしないけど、今回は特別!泊ったのはHotel Garni Maggia ここは一泊55フランでバストイレ共同の宿なら45フラン位からある地域だけど、10フラン上乗せする価値はあった。最寄りのバス停はCoglio。すぐ近くに納骨堂があり、骸骨が扉の左右に描かれているのだ。隣町のGiumaglioからものんびり歩けます。

Coglio

長期旅行で安く上げようと思ったら、そして口に合わない外食が続くとつらいので、台所付き宿というのは有望です。一週間単位で借りなければならないことも多いけど貸別荘もTicino北部には多いです。ということで貸別荘のサイト、Ferienwohnung&FerienhausをMaggia谷で探したかったら下のサイトです:

https://ferienwohnungen-tessin.ch/maggiatal

Locarnoから秘境行のばすSprugaへ

2020年現在、Ticinoの宿に泊まると滞在期間中(泊まった人その翌日)有効な、州内の鉄道やバスが乗り放題になる切符Ticino Ticketがもらえます(貸別荘については不明)。

チェックインは午後3時とか4時からのことが多いですが、時間前でも荷物を置かせてもらえることは多いし(前もって連絡しておけば確実)、春夏は遅くまで明るいのでチェックインした後でもバスに乗って終点まで行って帰ってくることもできましょう。

ということで写真はLocarnoからバスで西の果てのSprugaまで行った時のもの。明るい秘境感がありますが、一般人が普通に住んで暮らしているので追加のAlpin Ticketなしで往復できます。ただし、明るくても終バスが早い路線もあるので注意!

Spruga 終点

そうそうTicino州の場合、ロカルノとかルガーノとか知名度のある町、当然ながら何でもそろっている大きめの街での宿泊料金は高めです。それに比べるとTicino北部の谷の宿は安い。宿の周囲にカジノもレストランも映画も美術館も何にも無かったりもするので万人にお勧めできるわけではありませんが歩き回ることだけはできますよ!

LocarnoからバスでSprugaへ向かう途中 Alpine Ticket無しですごい景色

2014年当時、私は宿はほぼすべてBooking.comのサイトで予約していました。今は可能なら宿に直接連絡して予約するようにもしていますが(ほら、予約サイトがものすごい手数料を取るとかいうから)、予約するのもキャンセルするのもサイト経由だと気軽なんですよね・・・現地の言葉がわからなくても問題ないし。宿のサイトによっては英語の表記が無いこともありますからね。

Coglio バスを待っている間 Locarnoにも近く秘境感はないがのんびり。食料は隣町のMaggiaで調達(Coglioには店はないと思います)

Booking.comは予約時に一時金を払うとかキャンセル料の発生時期などが宿によって違いますが、スイスの宿については、かなり直前までキャンセル料なしでの解約が可能な宿が多い印象があります。最初の何泊かを予約した後は現地で状況を見ながら予約しながら旅を続けることも可能です。とはいえ、どうしても行きたい場所や宿があったら早めに押さえたほうがいいこともあります。さらにスイスの特殊事情として、ツインの部屋でも一人利用で半額かそれに近い料金で泊まれることが多いので一人旅がしやすいです。

写真は2014年5月。本文中の情報は2020年12月時点のもの

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