Via Gottardo(5)Liestal

Pratteln(プラッテルン)からLiestal(リースタル)を経由してSommerauまで歩きます。赤丸がついた緑の線がBahnwanderweg。現在のVia GottardoのハイキングコースはMuttenzからPrattelnを経由せずに直接Liestal(地図右下)に続いています(太めの緑線)が私が歩いたのはBahnwanderwegに当たる方。地図は https://map.wanderland.ch/ から。青色の印は公共交通機関の駅で、上の地図では煩雑さを避けるために鉄道とトラムの駅のみに限り、バス停留所は省いています。

Prattelnのトラム終点

Via Gottardo二日目、宿泊していたBasel市内から前日まで歩いたPrattelnに到着。列車も走ってますが、トラムにゆっくり揺られて30分。毎度思うけど、列車やバスなら数分で着くところを数時間かけて、しかも用もないのに歩くとは、なんという贅沢!トラムの終点駅の目前が鉄道駅。駅から黄色の標識はしっかりついてました。

前回ちらっと名前が出たAugusta RauricaはPrattelnから北東に、地図上でピンクの目玉印がついてるところ。野外劇場などのローマ帝国時代の遺跡が残っていて、Pratteln駅から道標に従って歩いても行けます。といっても本場イタリアの遺跡に比べたら本当に小さいので、わざわざこのために来なくてもいいと思いますが。

この先のLiestalをはじめとする町では、ローマ帝国時代以前から集落が形成されていて、Augusta Rauricaとをつなぐ道がありました。そんなわけでハイキングルートによってはその当時からの徒歩ルートとかぶっていて、頻繁にRuin(遺跡)が出てきます。一方1858年に開通したBaselとOlten(オルテン)間を結ぶ鉄道Hauenstein線を味わいながら歩くのがBahnwanderwegです。

Frenkendorfを過ぎると道は丘の上の林の中を通ります。下には2000年に開通したAdlerトンネル、鉄道でBaselから各駅以外の列車で通るのがこのトンネル。右手からVia Gottardoの道が合流してきて、この先はLäufelfingenまで共通の道のりです。

丘を下りてしばらく歩くと、突然の遺跡。地図の左上に、Munzach Romische Villaとあるところで、1950年に水源工事をしていて偶然発掘されたローマ時代の屋敷跡。紀元前からケルト人が住んでいた場所ですが、遺跡は西暦1世紀頃の建造と思われます。Augusta Rauricaから5㎞のところにあり、150x320mにわたって基盤が残っています。しかし中世にかけて別の建物が重ねて建てられたようで多くは不明のまま。モザイク画なども発掘されてます。

Roman Villa Munzachのサイトhttps://villamunzach.ch/5/home

Liestal(リースタル)の鉄道駅の向こう側に旧市街があります。ぐるっと城壁に囲まれた街でBaselland準州の州都。

この日は誰もいなかった・・・歩いたのはイースター連休でして、この期間は場所によっては街中の食事処などがすべて閉まってることがあります。クリスマスとイースター期間中はトイレ休憩・食料など店が閉まっていても大丈夫なよう準備してください。

このころから雪っぽいものがチラチラ。寒かった。ここ、春先から夏に訪れたなら、カフェの屋外テラス席で憩っている人たちで全然雰囲気が違うんだろうなあ。誰もいない中を歩くのも好きですが。Liestalにはホテル、レストラン、スーパーなどが揃っています。

Liestal街の入り口の門

町の歴史を駆け足で。Liestalは古くからHauenstein峠への道(現在は各駅列車が走るBaselからの最初の鉄道の経路とも重なる道)が合流する地点として存在していましたが、Baselでライン川に最初の橋が架かり、ゴッタルド峠が本格的に運用されるようになった13世紀中頃から要塞町として発展し始めました。

上の地図で見えるように、家々がごちゃっと密集していたら、古くからの街並みがある所と思っていいです。PrattelnからLiestalまでは8㎞、2時間くらい。Liestalの旧市街を通り抜け、再び鉄道を横切り線路に沿った道を歩きます。

春というにはまだ肌寒い4月のはじめでした。

Lausen

趣のあるLausenの駅前通りを過ぎ、線路を見ながらひたすら歩きます。Sissach駅に着く前にSchloss Ebenrainという1774~1775年に造られた、元は当時盛んだった絹のリボン製造業者のお屋敷があるそうですが、私は気づかず通り過ぎたよう。

Liestalから8㎞、2時間ほどでSissach駅。ここで線路は分岐しているので旧線に沿って歩きます。

Sissachから一時間ほどで、無人駅のSommerau着。この日はここでおしまい。列車でBaselに戻りました。

私は見落としましたが、Liestalのそば、Ergolz川にかかる鉄製の橋はスイスで最古の鉄道橋で1854年の建造。Liestalの駅舎等の設備で開業当時のものが、Sissach駅には蒸気機関車時代に使われた機関車回転台(っていうのですか?)が残っている、と思います。

Bahnwanderwegの公式サイト1.PrattelnからLiestalまで

2.LiestalからSissachまで

Via Gottardoの公式サイト:Stage1 BaselからLiestalまで

歩行、写真は2012年4月

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