SwissSkills番外編:肉屋のお仕事

SwissSkillsで紹介されていた数あるお仕事の中で肉部門、”Swiss Meat People”、そう包丁で勝負する人たちである。

この職種、若者にそれほど人気がなく職業訓練先としては定員割れしていることが多いポストではある。しかし、機械に任すのが難しいお仕事、人工知能に取って代わられる心配の少ない、最後まで人間の手による仕事じゃなかろうか。実際、経営は順調だが後継者がいなくて廃業の危機にある街角の肉屋多数。ちなみにスイスでの肉やソーセージ販売の大手Bellの社長もこのApprentissage(職業訓練)からCOOPの肉部門を経てMBAを取得、今CEOである。そういわれると「肉屋修行」のイメージ変わります?

スイスでは肉屋に限らず、パン屋などの専門小売店が超大型ショッピングセンターに取って代わられ、どんどん少なくなってきてます。昔は小さな町でも肉屋が三軒、どこも自分の店でオリジナルのソーセージ(スイスでは特にCervelas)を作っていて、それぞれ全く味が違っていて信じられないくらいおいしかった!らしい。

肉専門小売店の肉は値段が高めだけどお店の人と会話しながらお勧めを聞いたりして「良いもの」が手に入る、と愛用している人は多いです。肉に加えてワインや他の食べ物も置いてあるし。さて店のオリジナル、腕の見せ所となるのが、あとはフライパンかオーブンで焼いたり煮たりする一歩手前まで手を加えたもの。肉同士、または野菜などと組み合わされていて、見栄えも大事で季節感も出せます。ということで写真はコンテストに出されていたアレンジ肉。
ところでスイス(ヨーロッパ全般?)で手に入りにくい、と在住日本人の嘆きの対象となるのが薄切り肉。薄切り肉はFondue chinoise(しゃぶしゃぶのような卓上での鍋)の時に使われるのでそれ用の肉、あるいは肉屋で頼めば薄切りにしてくれる。しかし、これが日本のしゃぶしゃぶと違って脂身のない部分なのだ。私は脂身が食べたい!スイスでの肉の不満、肉が赤すぎる。脂分は健康に悪いらしい。売られてる肉はこれでもか!というくらい脂肪部分が除かれている。その手間たるや、人件費の高いスイスでそれをやったら肉は高くなるわ。ベーコンはさすがに脂身が残ってるので、豚コマをベーコンで代用することが多いです。スイスのベーコンは美味いのと値段が安いのでその点は良いですが、豚コマのカレー食べたいなあー
パーティーなどの集まりに、お酒のつまみにピッタリなのがチーズやハムなどを盛ったもの。こちらもコンテストの審査課題でした。

ヨーロッパというと「肉食」のイメージがありそうですが、スイスでは肉がかなり高いのと(野菜と果物は日本よりむしろ安いくらい)健康志向もあって肉の消費を減らす機運も高まってます。毎年1%、ここ10年間で一人当たりの肉の年間消費量が10%も減りました。

二大寡占スーパーの一つであるCOOPでは多くの職種で職業訓練性を受け入れていますが、訓練生のうち60%が訓練を修了して国家資格を得たのち継続してCOOPに残って働くそうです。この記事ではCOOPでの肉屋職業訓練生についてとBellのCEOのインタビュー記事が載ってます。(仏語)

写真は2018年のSwissSkills会場にて

RTSのラジオ特集:岐路にある肉屋 2019年3月放送のポッドキャスト(フランス語

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