SabbioneからRitortoを経由してForoglioまで歩きます。
谷の70%は不毛の地で耕作可能なのは1.7%に過ぎません。U字型の谷底の幅は500mに満たず、長い谷にそって集落が散らばっています。別の言い方をすると、集落が1㎞前後の間隔で次々と出現します。
舗装車道がつくられたのは1950年代になってから。それまではこうした道。
Splui di Inselmitt。ヤギを40頭収容できる小屋。
広い内部。1850年にVeronica InselminiさんがViva Cesu e Mariaと栗の木の桶に彫ったことからその名がついたそうな。6m長の栗の木を丸ごとくりぬいたってこれかしら。
2階建てになっていて、
入口から岩に掘られた雨水を誘導する溝があり、雨水をためるとともに中には水が入らないようになっているそうです。
13:07 ずっと山腹の岩地帯を歩いていたのが久々に舗装道路に出ました。のどかな光景。土と草の道を歩くのは気持ちが良いけれど、岩々の連続でびっくりしていたのも事実。
Ritordoの集落。英語だとTwisted、ねじれた、という意味になるのかな。
非常に狭いところに家が密集しています。
家と家畜小屋が岩の合間に建てられています。この岩により集落は洪水から守られたそうです。氾濫した川は幾度も集落を襲い、郊外の牧場も水車も流されてしまいましたが、岩に囲まれた家々は残ったのでした。
そうして生き残った家々だけれど、「売り家」の看板も多かったです。この谷には3つの水力発電所があるのに、2019年の記事によると未だにどこも電気が通ってないのです!多分今後も通ることはないでしょう。よって生活は太陽光発電、ガス、灯油かロウソク・・・スイスではオール電化の家も多いので台所でもガスは少数派なんですよね。ここに住んだら、とチラッと思ったけど少なくとも車がないとなあ。いやまて、ここなら私でも運転できるかも。現在は別荘としてのみ使われていて常駐する人は無し。昔も冬には無人になっていたので変わらないといえばそうですが。
13:26 次の集落Foroglioが見えてきました。道中最大の観光地!
歩行と写真は2014年5月中旬