以前書いた「スイスと日本、どちらが寒い」では室内の温度の違いについてがメインでしたが、今回は外の気温の比較。
日本では北海道から沖縄まで、冬と言っても様々。同じ千葉県内でも早々にイチゴ摘みができる房総半島南部と、からっ風にさらされる北西部とは全然違う。ああ、多様性に富む日本!
それに比べるとスイスは小さな内陸国。日本に比べると何処でも大した違いがないような(上の図は12月20日の予想天気と気温)。
気温や天気が極端に変わるのは標高が(とっても)高い所。Jungfrau(ユングフラウ)は4158m。上の図では緑で記された地名は人が住んでいない山岳観測地点。人が生活している地名は青。
スイスに限らずヨーロッパのほとんどの国は日本に比べるとずっと高緯度、北にあるのに北海道より冬がマイルド。学校の地理の時間に「北大西洋海流(メキシコ湾流)」がヨーロッパ西岸を北上しているから、と習いましたが、内陸国のスイスでも北海道に比べるとそんなに気温は下がらない。そしてスキー場=雪のイメージがあるけれど、それほど雪が積もらない。日本の日本海側のドカ雪は、シベリアから吹く北西季節風が、暖かい日本海を渡る際に雪雲を発生させ、日本列島の背骨に伸びる山脈にぶつかって雪を降らす・・・これも習った!この雪雲形成システムがスイスにはないからドカ雪は(多分滅多に)降らない。
日本と違うのは、北(高緯度)にあるため、冬の太陽の南中高度、太陽光が照らしてくる角度が低く、弱いこと!弱すぎて、霧を晴らすことが出来ずに一日中どんよりと真っ白の霧の中(スープの中、と表現)にいるような日も。冬の間は植物もほとんど育たない。日本の2月に、三浦半島でキャベツが青々と育っているのを見て感動した!
日本、もとい私が育った北関東地方では、冬でも一旦晴れると気温がぐんぐん上がり、放射冷却で朝晩はぐっと冷え込んでいた。朝早く家を出る時に着込んだ分厚いコートは、東京に着いた時には暑すぎて邪魔になり、そんな重装備なのは私だけ?という思いをした。その点スイスでは、昼間でも気温が低いまま、雲や靄が覆っているので夜間でもそこまで気温が下がらない。曇りの時は特に気温は低空飛行のままだが、晴れの日にはぐっと下がるけど。いずれにせよ、分厚いコートは一日中手放せないことになる。
家の中がどんなに暖かくても家を出る時には本気の冬コート、毛糸の帽子、マフラー等でしっかりと身を包む。東京の駅のホームで真冬でもペラペラのコートを着ているのを見ると、色々違うのだな、と思う。制服の冬コート(指定、強制)が薄くて寒かったな。何で寒さを我慢しなければならなかったんだろう。八甲田山冬の訓練からあんまり変わってないな。ちなみにスイスではホッカイロの類は売ってない。
スイスの最低気温を記録したのはスイス北西部にあるBrevine。私が歩いた時の記録がこちら。でもBrevineが誇る最低気温マイナス41.8度はものすごく条件が重なった時のもので、普段はそれほどは低くはない。観光の売りにしてるけど。
今回の気象庁天気予報は以下のサイトから:









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