SBB/CFFの新システムDemi-tarif PLUS

12月は鉄道・バスのダイヤ改正があります。2023年12月はそれに加えて運賃の4%値上げがあり、Demi-tarif PLUS(仏)/Halbtax PLUS(独)/ Half Fare Travelcard PLUS(英)が新登場。Demi-tarif(仏)/Halbtax(独)との名がついていますが、従来の運賃が半額になるDemi-tarif(年間初年度が190CHF、次年度以降は170CHF)とはほとんど関係のない、プリペイドシステムです。

2021年 Vouvry(Valais州)の学校

Demi-tarif PLUSは3種類あり、Demi-tarif PLUS 1000、2000、3000。それぞれ800CHF 前払いすると200CHF、1500CHFで500CHF、2100CHFで900CHFのボーナスが付きます。つまり、800CHF最初に払うと800CHF を使い切った時点で200CHFが加算される・・・全部使いきったら運賃が最終的に、それぞれ20%、25%、30%引きになる!

Vouvryの学校

素晴らしい点は、有効期限1年間で最初に払った額を使い切らなかった場合、未使用分がそのまま自動的にカードや銀行の口座に戻されることです。他の多くのプリペイドカードでは、使い切れなくても払い戻しが一切なかったり、払い戻しのためには自分で手続き・申請をしなければならなくて、忘れてそのまま期限切れになることが多々ありますが、その点Demi-tarif PLUSは超親切です。問題は800、1500、2100CHFといったそれ相応の金額を一括で前払いしなければならないことです。

Vouvry

またこのシステムを利用する(切符を買う)にはSwissPassにアカウントを持っている必要があります。https://www.sbb.ch/en、のSBBのサイトからは、ゲスト扱いで切符等の購入ができますが、切符購入の際には氏名・生年月日の入力が必要です。駅の切符販売機での購入は匿名で可能ですが、オンラインでの購入では個人情報入力します。

2021年 Puidoux(Vaud州)の学校(とまっているミニバスに学童マーク)

SwissPassでアカウントをつくるには、上記のCFF/SBBのサイトかスマホのアプリ Mobile CFFで氏名・生年月日、住所、顔写真、メールアドレスなどとクレジットカードを登録するのですが、住所の国の欄でで「日本」も選択可能でスイスの滞在許可証は無くともつくれるのではと思います(きっと)。

Corbeyrierの学校 2022年

SwissPassでアカウントがあれば「ゲスト」扱いではなくなり、Demi-tarif PLUSの契約を結ぶ(前金を払う)ことができます。パソコンのオンラインやスマホアプリMobile CFFから購入できる全ての「サービス:つまり乗車券、先割乗車券、自転車や犬用の切符、一日乗り放題券、バスや船、場所によってはロープウェーの切符も、Demi-tarif PLUSで払えます(支払い時に支払方法でDemi-tarif PLUSを選ぶ)。先割切符に関しては切符販売機では買えず、オンラインでのみ!

Corbeyrier周辺 Roche(VD)の上の山間

注意事項:去年より前に、Mobile CFFのアプリをダウンロードしていた方は、AppleStoreやGooglePlayなどからアプリを更新しないと支払方法にDemi-tarif PLUSが入っていない可能性があります。

Corbeyrierの学校別アングル

従来のDemi-tarifに加入してなくてもDemi-tarif PLUSは問題なく使えますが、年間それなりの金額を公共交通機関に使う予定のある人にとって、Demi-tarif は必須と言えます。それにしても誤解を招く変な名称だな。

Corbeyrier小学校 ここは道に面して公衆トイレを備えており、大変に素晴らしい

SwissPassでは、アカウントに登録した本人以外の切符も同じアカウントから買えます(切符を使う人の氏名と生年月日の記入は必要)。切符はQRコードとしてスマホのアプリに表示され、登録したメールアドレスにも届きます。一つのアカウントから複数人の切符を買って、別行動なら紙にQRコードを印刷して持ち歩くことができます。一つのアカウントで家族全員、あるいは友達10人分の切符を購入することも可能ですが、DemiTarifPLUSの場合は契約者本人の切符しか買えないそうなのが注意です。

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