6月にもなると多くの町でプールが開きます。スイスの公営プールの多くは夏限定の屋外プール。プールの横の芝生スペースにレジャーシートや布を広げて陣地を確保したら、人によっては持ち込んだパラソルやの下で寝っ転がって本を読んで過ごす。無料貸し出しの本が出てる所も多い。折りたたみ椅子だって持ち込んじゃう。気が向くとプールで泳ぐ。そんな感じでグータラと過ごす。
となると、飲み物や食べ物を出す設備も。アルコールは駄目な所もあるけれど。そしてここからが肝心:プールには入場料がかかるけど、「レストランを利用するだけなんですけど」と受付で告げるとタダで入れてくれるところが多い気がする。レストランはどうでもいいけど、大事なのは、プールなのでトイレがあること!
私はハイキング途中など外出先で、トイレに入るのが目的でプールやミニ動物園の食事処を利用することが度々ある。プールが素晴らしいのは、一旦夏になって営業を始めたら、よっぽどのことがない限り無休。祝日だろうが、いや、祝日なら稼ぎ時でなおさら全開。
一般の食事処、レストランの場合、祝日に営業しているかどうかは店の判断による部分が大きく、確かじゃないのだ。GoogleMap様に聞いてもこればっかりは「変更の可能性があり」とあって確証が持てない。ところがプールは開いている。ハイキング地図にも記載されている。そういうわけでプールの食事処、もしかしたら食べ物提供は大したことがないかもしれないけど、使える。当てにできる。
私は50歳を超えた辺りからとにかく「トイレは何処にあるか」が最大の関心事になった(ちょっと誇張)。ハイキング計画を立てるときにはなるべくスタート地点か歩き始めてから1時間位の所にトイレを使えるような何か、お茶できる食事処がイートインと書いてあるパン屋とか、ショッピングセンターとか利用しなくてもロープウェー駅があるか、はたまた博物館があるかどうか、それを第一に考える。たまにある公共トイレの場所は脳みそに刻まれており、このあいいだは数年前の記憶で行ったらあって、自分でも感動した(しかしこれは閉まってることもあるからなあ)。ちなみに、何度か書いてますが、スイスでは食事時で満席だとか予約しなければならない店でない限り、ピザ屋でコーヒー一杯飲むことも可能だと思います。
で、レストラン。街中はともかく、小さな集落の最後の一軒が閉店になってるのを知るととてもショックを受ける。たまに誰かが引き継いで再開店するけど、サービス業の仕事の大変さから、後継者を見つけにくいのも分かってる。だって人が休んでるときに働いてるのだから。
たまに利用していた集落に一軒のみのレストラン閉業、の看板を見て、その集落に住んでる知り合いに残念だねーと話したところ、「えぇ だってあんな古めかしいレストランじゃ女一人じゃお茶も飲めないわよ!」と閉店して当然との答えだった。彼女によると、町ではそれから住民からアンケートをとって今後を話し合ってる最中らしい。
そういえば、旧来の店に替わって公営主導で「こざっぱりとしたティールーム形式&ちょっとした食料品日用品の店併設」タイプの新開店がたまにある。私は日本だったらファミレスでも牛丼店でも一人で大丈夫だけど、スイスでの一人食事、一人でのカフェはいつまでも結構苦手だ。外国人だからというだけでなく、スイス人でも女一人だと入りにくいと感じる人はいるのね。