Via Francigena (69)Tonkin(トンカン)鉄道

MassongexからSt-maurice(サン・モーリス)の間を歩いています。

すぐ左の線路はジュネーブからローザンヌ、エーグルを経由してブリーグまで行くSimplon(シンプロン)線ではなく、Ligne du Tonkin(トンカン線)の通称がある線。Tonkinはフランス語読みだとトンカンですが、トンキンなら思い当たる人もいるかしら?ベトナムのハノイの旧称Tonkinとトンキン湾。鉄道建設中にインドシナとスイスのこの一帯の地形が似ている(!?)という理由でつけられた通称。

右下、青の下線を付けた駅がSt-Maurice、左端にジュネーブ。ジュネーブーAnnemasse間(CEVA)は2019年に開通した二国間線。湖の南側、エビアンとSt-Gingolphの間は廃線中

Ligne du Tonkin/Ligne du Sud-Leman・南レマン線)は現在はSt-MauriceーMontheyーBouveretーSt-Gingolphとレマン湖スイス側の南西岸28㎞。国境の町St-GingolphからフランスのEvianの間は1998年を最後に廃線。長年の復活運動を経て、うまくいけば2024年(今年だ!)に着工して2027年に再開通する予定。この復活には2019年、ジュネーブ(スイス)とAnnemasse(仏)の2国間を結ぶ鉄道網(CEVA)開通の影響も大きかったそうです。

2013年6月初め Bouveret方向を眺めた所

Tonkin線は1853年に着工、1859年にSt-MauriceーBouveret(ブーヴレ)間が開通、1878年にSt-Gingolphまで延伸。1886年にSt-GingolphーEvian(エヴィアン)が完成するもフランス部分は1998年に廃止。Bouveretはローヌ川がレマン湖に注ぐ出口でミニチュア蒸気機関車に乗れるSwiss Vapeur Parkがあり、大人でも物凄く楽しめます。

Les PaludsでTonkin線がSt-MauriceでSimplon線に合流。

電車が来ました。こちらは10月末の写真。12月になると、空は青くても太陽の南中高度が低く、こちら北側は完全に陰になり写真が暗い。10月なら曇り空で弱いながらも光が照らす・・・

2013年6月初め

こちらは10年前のですが6月の写真。6月なら遅い時間でもまだまだ明るい。路面の影からも太陽光の強さが分かる。線路が合流した後から、右手は山(崖)が迫ってきています。

左手には川、そして左手も狭くなってきます。

電車キターッ(12月)。このベンチ、列車からも見えます。一度歩いたことがある道は、車窓から眺めても嬉しい。

2013年6月

線路の下をくぐりました。線路は私の右側にあります。Chateau de St-Maurice、サン・モーリス城が見えてきました。城の手前で線路はトンネルに入ります。川と山の間、線路を通す幅もない狭さ。

1858年に掘られたトンネルで、トンネルを出るとそこはSt-Mauriceの駅。

トンカン鉄道の呼び名、今は少し忘れられた部分もあり、聞いてピンとくるのはある程度の年齢以上の人かも。現在はRégional(レジオナル)と呼ぶ方が一般的かしら。州をまたいで走る列車に対し、地域内の列車の意味合い。St-GingolphとBrigまではRegionAlpsの名称ついてます。

写真と歩行は2013年6月初め、2023年10月末、12月上旬

Tonkin線の歴史:

https://histoireferroviaire.wordpress.com/2013/07/14/un-peu-dhistoire-de-la-ligne-du-tonkin/

St-GingolphとEvianの間の廃線区間を復興する試み:

https://france3-regions.francetvinfo.fr/auvergne-rhone-alpes/haute-savoie/haute-savoie-le-rer-sud-leman-bientot-remis-en-service-entre-evian-et-saint-gingolph-2755206.html

Copyrighted Image

error: Content is protected !!
テキストのコピーはできません。