Zermattから(13)観光が100%の非常に特殊な場所である

Zermatt(ツェルマット)は観光で生きている町。

Camblyのクッキー
普通にスイスのたいていのスーパーに売ってます(Migros以外)

ツェルマット唯一の産業は観光とそれに関わるお仕事。居るのは「非日常を楽しむ客」と「サービスする側」。別荘があって毎週末滞在している人もいるけど、やはり本宅にない解放感を味わいに来る場所なのじゃないだろうか。100%観光業が支えているといっても、直接接客に関わるホテルやレストランで働く人たちだけでなく、彼らをサポートする仕事、病院、膨大な建物のメンテナンス関係、ああ、そして建築関係!に携わる人々は大勢います。

12個入り。結構小さい。

日本だとどこに当たるのかと考えても、京都は文教都市でもあり産業もしっかりあり、第一今も昔も政治の場でもあり、石垣島だって農業も漁業もある。ツェルマットでは細々とあった元々の農業など今は誰も続けてないでしょう。第一次産業、地場産業が無い。

元々はWalserの黒い木の外壁の武骨な簡素な家々しかなかったところに、建築基準規制限度ギリギリの大型建物を、最後に残った空き地にまで建てています。建築関係はすごいですよ。ツェルマットではFuchsというパン屋がほぼ独占していて(4軒)、店舗によってはパンの他にマッターホルンの形のチョコだとか、パウンド菓子などを売ってますが、建築に関わる多数のポルトガル人御用達のパン屋もあり、そこではほぼポルトガル語しか通じない、かも。

家の屋根、そして屋根

特徴その2:ツェルマット内は警察と建築関係の車両以外は車の乗り入れが禁止されています。駅前には小型の電気自動車、ホテルの送迎かタクシーの車両が停まっています。町中&郊外を歩いていると、ウィーンというテスラに似た走行音が背後から迫ってきます。運転しているのは地元民なので観光客がフラフラと歩いているのには慣れてるらしく、適度に避けたり止まってくれますが、厄介なのは観光客が自ら走らせる自転車。これが爆走してくると危ない。道狭いですから。

車で来る人は、隣町Täschに車を停めて、Zermattまでは毎20分程度の頻度で往復するシャトル、列車を利用しなければなりません。つまりツェルマットに来る全ての人が、駅に降り立つことになり、そうなるとスイスの他のスキー場と違って王室や超セレブの方々がツェルマットに来ることは稀でしょう。彼らは飛行場までプライベートジェットで来て、そこから車で所有するシャレーとかに直行しますから。

車が使えないので他の場所には当然のようにある、建物周辺の駐車場も必要ありません。よって更に建物が密集できちゃうわけですが。

色々書いてきましたが、良いところも沢山ありますよ。接客に関わる人のほとんどが(スイス人じゃないけど)、英語を話します!テレビでも英語放送があります。観光が唯一の産業なので観光客に優しい。そりゃそうだ。他の場所でもそうだとは限りませんよ。「外国人」があまり来ない場所だと、ヨソモノに対して警戒する視線、やはりありますから。

そして車が飛ばしてこない場所でハイキングが存分にできる、そしてハイキング道表示がしっかりつけられているのは素晴らしいことだとやはり思います。

次回、人気コース「5つの湖を巡るコース」をササっと歩いて(混んでいたのだ)、Zermattの章をおしまいにしましょう。

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