ツェルマットの一番の観光シーズンは冬です。周辺及びスイスの多くの山岳リゾート地帯で、観光客が一番押し寄せるのは夏ではなくスキーができる冬。夏でも十分に混んでるように見えますが、冬に備えて部屋数があるツェルマットでは、夏に宿泊施設が満杯になることは滅多にないのでは、と思います。
今年の夏、8月中旬のバカンスシーズン真っ盛りに私がツェルマットのホテルを予約したのは宿泊の実に3日前のことでした(一応平日の3泊でしたが!)。諸事情で出発日がなかなか確定せず、宿泊サイトでスイスの他の地のホテルがどんどん埋まっていくのを焦りながら眺めていたところ、直前まで宿がふんだんに残っていたのが大観光地ツェルマットだったのです。有名観光地で総ベット数が桁違いに多い分、余剰宿泊施設も多いのです。宿が数軒、もしくは一軒しかないようなマイナーな拠点の方が早くに埋まる傾向があるかもしれません。
日本からスイスに旅行する場合、何はともあれマッターホルン、まずはツェルマットの宿を押さえよう、そう思う方も多いでしょう。しかし前回書いたように、「マッターホルン/ツェルマット」というのは非常に天候に左右されやすい(天気が悪いとすることがない)場所です。
また、私は今回、予約サイトBooking.comで宿の予約状況(埋まり具合)を追っていたのですが、多くの宿が設定する「○○日前までキャンセル無料」、その○○日前、大体一週間前くらいに突然、好条件の宿がわんさか再登場してました。取り合えず目についた良さそうな宿を複数軒、目いっぱい押さえておいて、無料キャンセル期日ギリギリで本命以外をキャンセルする人が多いようです(それだけ選択の幅があるということ)。ホテルの側も、直前でも予約が入ることがわかっているからこそできる寛容さで、この辺りは駆け引きですね。大観光地のちょっとした特殊事情です。
さて何が言いたいかというと、自由旅行で来られる方々で、どうしてもマッターホルンが見たいならば、ギリギリまで「晴れ」の予報の日を狙って(それでも見えないかもしれないけど)案外と直前までツェルマットの宿には空きがあるかもしれない、ということです。宿にこだわらなければ、の話で希望のホテルがある場合は別ですけどね。