Vacherin Fribourgeois AOPとチーズフォンデュ 

グリュイエールチーズGruyère AOP(以降Gr)がグリュイエール以外でも作られている一方、グリュイエール近辺でもグリュイエール以外のチーズが作られています。

左がグリュイエール、右がVacherin Fribourgeois

例えばVacherin Fribourgeois AOP(以降VF)。Fribourgeoisとあるように多分ほぼFribourg州内で作られています。Vacherinでは他にVacherin Mont d’Orというのもあるけれど、これはまた別の種類で別の場所、別の話。GrはPâte dur=硬いチーズですがVFはPâte mi dur=やや硬め。指で押したくらいではGrはビクともしませんが、VFはそこそこ柔らかい。日本でもある6Pチーズくらいの硬さかな?

ちなみにVacherin FribourgeoisもGruyereも熟成期間の短いタイプ。VFが9週、Grが5か月。VFの表面は割と滑らか

熟成期間もGrが最低でも5ヵ月と月単位なのに対しVFは一番若いのが9週以上、最長で25週と週単位。VFGrに比べると少~しだけクセがあるかなあ。

チーズフォンデュをGruyèreなどのスイス西部のレストランで食べると、「Vacherin Fribourgeois 100%」か「VFとGrのMoitié- Moitié(半分半分)」の選択になることが多いです(もっとバラエティがあることもある!)。どちらがいいかというのは本当に人それぞれの好みなので何とも言えません・・・私も同時に食べ比べたことがないので分からない!

スイスの牛は冬でも外の空気を存分に楽しんでます。強いよ~ とある。

このフォンデュに使うチーズの配合は地域差があります。例えばValaisではVF、Gr、それにValaisのチーズRaclette AOPの組み合わせ。Appenzell(アッペンツェル)では当然のAppenzellerチーズ100%。このチーズはスイスのチーズの中で最もクセがあるとされる。スイス中央部ではGr、Emmental(エメンタール)にSbrinz。NeuchatelではGrとEmmentalの半々。

エメンタール

これらはあくまで大雑把な一例で、私が住んでるVaud州で今日スーパーをのぞいたら、VF100%、VFとGrの半々の他にVaudのチーズMaréchalのフォンデュがあり、グラウビュンデン州の山のチーズフォンデュのパックも売っていた。いろんなチーズがあり、みんな違ってみんないい。

Tilsiterはプロシア発祥のチーズだけどスイスでもお馴染み。上の写真はLutte-スイス相撲だけど、Notre walse(我らのワルツ)、Notre fromage (我らのチーズ)、とある。

Grチーズはクセがなくて万人受けする食べやすいチーズだと思います。色々試してもまた戻ってきたくなる安心するチーズ。親しみやすいからと言って味に深みがないとかそういうわけではなく、Grの中でもお手頃価格のものから高級品まで多種多様。

おまけ情報:チーズフォンデュ、フランス語圏スイスではパンは輪切り(塊のパンを1㎝程度に切った状態)で出てきて、各自がそれを好みの大きさにちぎりますが、ドイツ語圏スイスでは初めからサイコロ状に切ってあるのが出てくることが多いです。人にもよるけど。フォンデュについてはいずれまた書きます。

Fribourg州ではグリュイエールとVacherinだけではなく、またハードタイプだけでなく柔らかタイプ、フレッシュタイプのチーズも沢山あります。チーズについてはまた後で続きを書きます。

フリブール州のチーズ色々:

https://www.fr.ch/grangeneuve/les-specialites-fromageres-de-grangeneuve

Vacherin fribourgeoisAOPのサイト

https://www.vacherin-fribourgeois-aop.ch/fr

こちらはVacherin Mont d’Or

https://www.fromagesuisse.ch/fromages-suisses/assortiment/vacherin-mont-dor-aop

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