Mognoに再建されたMario Botta設計の教会

Fusioから1時間ほどでMogno。FusioからMognoへは川と車道を挟んで東西両側にそれぞれハイキング道が通ってます。私が通ったのはおそらく東側の方。

東側の道からMognoに着くと、このように教会の後ろ側が最初に見えてきます。Mogno(標高1180m)は大水、雪崩などの自然災害に何度も遭い人口を減らしてきました。

San Giovanni Battista教会は、1638に建てられた元の建物は1986年に雪崩で他の12棟とともに崩壊。幸いに村には人が居なかったので人的被害は無し。教会は1992~1996年にかけて再建されました。このように集落の家々より一段高台に建ってます。

Valle Maggiaには70軒以上のこうした高床式の石と木で出来た穀物収蔵倉庫が残っています。諸説あるけど谷に1250年頃にやってきたWalserの影響でしょう。写真の建物はLa Torbaで1651年建。Valle Maggiaでも2番目くらいに古いものです。1986年の雪崩で損傷の後、ここに移築されました。

さて教会の中に入ってみましょう。

円柱を斜めに切った形。正面に鐘、その下に入口。設計のMario Bottaによると「自然がもたらす破壊力に対する人間の努力、建築の積極性」を表現。

斜めの天井から光が入るので内部は明るいです。黒の花崗岩はRiveo、白の大理石はPeccia、と石材はともに地元産。

狭い内部をうまく撮るのが難しい~一部の写真は魚眼レンズで撮ってます。

ベンチは2列のみ、の小ささ。そう、Mognoにはもう誰も常住していないのです。そこへ大金を投じて教会を再建する意義があるのか?との意見もあったそうですが、実際建てたら、有名建築家の作品だったこともあるでしょうが、遠くから大勢の人が来るんですね。

Mario Botta氏は1943年にMendrisioに生まれた設計者で世界中で色々設計してますが(日本では渋谷のワタリウム)出身地のTicino州では本当に沢山建ててます。この方16歳の時にMorbioに現存する2家族住宅(二世帯住宅なのかしら?)を設計してます。

おそらく義務教育終了後にスイスのシステムで設計事務所に職業訓練に入り、早くも才能を認められて任されたんだと思います。スイスのこのシステムの特徴の一つは、要するに高等学校に進学しなくとも、実地の職業訓練&理論学習+αで大学への入学資格が得られることです(Botta氏はその後Veniceの建築大学を修了している)。実際、中学卒業後に実地で訓練を積んでその職業の実際を知って、何らかの国家資格を取ってから大学に入る人は多いです。

Mognoを後に、Pecciaに向かいます。

Mognoの村、遠くからだとすっかり緑に溶け込んでました。私はFusioからMognoへ歩きましたがMognoへはバスで直接行って帰ってくることも可能です。

写真と歩行は2014年5月中旬

建築家Mario Botta(マリオ・ボッタ)氏のサイト

http://www.botta.ch/

教会の情報サイト(観光情報もあり)

https://www.chiesadimogno.ch/

FusioとMognaの公式観光サイト

http://www.fusiomogno.ch/

中ほどのPDFからFusioとMugnoの間の歩行地図もダウンロードできる情報サイト

https://www.invallemaggia.ch/it/sentieri/fusio-e-i-mulini

https://www.invallemaggia.ch/files/invallemaggia-sentieri-di-pietra-fusio.pdf

Ticino州の公式観光サイトから、この地域

https://www.ticino.ch/en/itineraries/details/Famous-alpeggi-in-Vallemaggia-/138352.html

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