引っ越しまでの3か月なんてあっという間です。退去時には「原状回復」が基本なので掃除掃除掃除の日々です。スイスでの引っ越しは、État des lieux(仏)という運命の日、誰もが緊張する一日を伴います。旧住人、新住人、gérantの3者が住居に集まり部屋にある備品の一個一個から、キズや破損個所(住むのには問題ないという前提の)を一個一個全員で確認して記録に残します。この日をもって部屋の権利は旧住人から新住人に移ります。不動産会社は一日も無駄にすることなく家賃を徴収できます。(多くは月初めか15日で切り替えますが)よって引っ越す住民は、次の人が直ぐに住める状態にまで掃除をします。もちろん業者に頼んでもいいですがお金がかかるので自力でハウスクリーニングのレベルまで磨き上げます。日本での引っ越しは楽だったなあ。こちらでやるからいいですよ~と言われて、で敷金から引かれるんだけど。スイスでは敷金代わりに銀行で家賃の何か月分かが入った凍結口座を作ります。前回の退去では大掃除の苦労の甲斐あって、無事全額返ってきました!
ちなみにÉtat des lieuxで自分が住む前からある部屋の不具合の確認をしますが、当然住んでみなきゃわからない不都合もあるわけで。通常一週間以内に追加の情報を管理会社に通知します。私は写真も付けて作成しました。
「原状回復」とは?これは誰もが悩むところらしくラジオ番組などでも時折聴取者の質問に識者が答えてます。ネットでは「成功するÉtat des lieuxのために」のコーナーが多数あります。実は管理会社が部屋に入るのはÉtat des lieuxの日のみ。部屋の状態を写真に撮っているわけではないので、常識的なキレイな状態だったら、変わっていてもいいようです。
子供さんがいる家庭など、壁やドアの白かったのが手垢で黒ずんでたとします。このような場合、ペンキ塗装の壁を自分で塗りなおすのは可です。ただし、壁を紫に塗った場合は元の普通の色に戻さなければなりません。また長年住んでたら経年劣化もあるわけで、住宅の壁とか洗面所の流しとか、パーツによって何年以上経ったら免責、と州の基準で決まってます。
うちは25年以上住んでいて、床の木材が剥げたり傷んでる部分がありましたが、この床は25年で免責でした。日本のフローリングは表面に木目調が貼ってあるだけですが、厚板で出来た床は専用の器具で表面を薄く削って仕上げると新品同様になるそうな。
入居者が入れ替わるタイミングや住んでる期間中でも部屋のリフォーム、小さいものから大規模なものまで行われることがあります。その場合リフォーム後に家賃が上がる可能性も。
多くの住宅で台所の冷蔵庫や調理台(ガスは少数派で多くが電気、IHも増えてきた)や暖房は付属です。これらや水道、トイレなどが不具合の場合は管理会社に連絡すれば、費用会社もちで直してくれるはずです。
今日の写真はLausanne Jardins 2019
市内を東西に結ぶ9番のバスが通る沿線にある緑地や公園、それに特設オブジェなど30か所あって、意外な発見が多かったです。終了したイベントなのでリンクがいつまであるかわかりませんが
https://lausannejardins.ch/en/