すぐそこから歩き出せる

どこを歩こうか?まず最初にチェックしたいのがこのサイト、Shweiz mobilです。

http://www.schweizmobil.ch/en/schweizmobil.html

歩く道のほかに自転車、ローラースケート、カヌーの道もあるのですが、一番上の >Hiking in Switzerland の右側 >Mapをクリックしてみましょう。

あるいは直接 https://map.wanderland.ch/ を開き、左側のバナー、緑の”Hiking in Switzerland”をチェックします → https://map.wanderland.ch/?lang=en&bgLayer=pk&resolution=250&X=631750&Y=189000&layers=Wanderland

スイス全図です。マウスや画面右下のプラスマイナスのアイコンで拡大縮小します。地図上の緑の線が「歩くための道」で、方向表示板が整備されていて、地元の協会員が最低年に一度は点検して草刈りなどをしている道です。全国ハイキング道が縦横にありますね。スイス人にとってハイキングとは、必ずしも山などの自然の中を歩くだけではないのです。そして大事なこと、この緑の線はつながっているのです。

たとえばベルン近辺を拡大してみてみます。街中から緑のハイキング道が伸びています。つまりベルンからチューリッヒまで、その先の国境までだって、どこまででも歩き通せてしまうのですよ!

もちろん大自然の中を歩くこともできますが、ハイキングってものすごく身近なものなのです。

このサイトの超便利な所は、交通機関の乗換案内とリンクしていることです。左側の灰色のバナー、Train | Bus | Boat をチェックすると駅や停留所が表示されます。この青四角の一つをクリックして交通機関の乗換案内サイトにジャンプできます。

太めの緑線はテーマ性を持ったロングトレイルの一部でもあります。

ベルン中心部の緑太線をクリックすると、2 Via Jacobi, 4 Trans Swiss Trailの二つが表示されました。番号一桁は全国を横断するロングトレイル(1~7)、二桁の番号は複数のカントンにまたがっているけどもう少し短めの道、3桁の番号が振ってあるのは一日から数日のコース、そして名前はないけど整備はされている道、ベルン周辺には複数の散歩コースがあります。クリックで詳細説明リンクにジャンプします。(この説明はまた改めて)

このサイト、とにかく充実していて奥が深いです。年々改良されて項目が増えてるし。詳しい使い方については後日説明します。

なぜ指定路を歩くのか?緑で指定された道を歩き続けると、とっておきの所を紹介してくれるからです。なんでわざわざ遠回りして登らせるんじゃー と息を切らすととても眺めの良いところに連れてってくれます。車の多いところをなるべく避けるよう、高速道路を含む交通量の多い車道を横切る必要のある場合には、安全に通れる小径を教えてくれるからです。「私道」とあるところも、個人の家のすぐ庭先でも、「歩く道」のマークがついていれば安心して通れるからです。

そして、表示をたどっていけば大抵の場合はバスや駅、せめて集落に導いてくれる安心感が得られるからです。適度の時間や距離ごとに交通機関か集落が出てくるようにコースをとってくれていることが多いからです。

北ヨーロッパからイタリアに抜けるには険しい山がちの、今はスイスと呼ばれる地域を何としてでも通らなければなりませんでした。大昔から、山間の道をロバの背に積んだ荷物を運ぶことで生きてきた人々が住んでいました。スイスの大部分は昔は貧しかったのです。近代になってトンネルが掘られ、鉄道が通るようになり山の隙間を縫うように続く峠道は昔の役目を終えましたが、今、歴史をたどる長大なハイキング道として整備されています。(→Via Storia)

貨物列車がくるりと一周すると上部の線路に出る。この下にはゴッタルド新トンネル

スイスは鉄道ファンにとっても魅力の多い国です。急こう配の山の中をどうやって鉄道を通すかー ループする鉄路と現代になって造られた一直線の車道。この複雑構造をゆっくり眺められるのは鳥になるか向かいの斜面から歩いて眺めるか、です。左の写真はハイキング道から撮ってます。スイスには鉄道路沿いをつかず離れずの程よい距離を保って歩けるハイキング道というのが多数存在しています。いやむしろ、多くの線路は歩きながら眺められる存在です。撮り鉄におすすめなのはもちろんですが、線路を視界にとらえながら歩くのって迷わない安心感があるんですよね。

氷河特急、またの名をベルニナ急行は車窓風景も楽しいけど、あの赤い列車が緑の中を走ってくるのを見ながら歩くのがこれまた最高に楽しいのです。ジグザグにループに、とてんこ盛りの路線ですが、あまりにスムーズに走るので、そのすごさが良くわからないで過ぎてしまう所もあります。くるくるループを横切るハイキング道を歩いて初めて理解できることも多いです。もう写真撮りまくりです。

ちょっとスピードを落としてくれるとはいえ、もっとゆっくり眺めていたいと思う、あの橋も、すぐ下で何時間だって過ごせます。

ThusisからTiranoまでハイキング道は130㎞。豪華車両の氷河特急として有名ですが、同じ路線を普通列車が一時間に一本走っています。思い切って列車を降りて、一部だけでも歩いてみませんか?

まずはこの鉄道沿いを続くハイキング道(Via Albuna / Bernina)の詳細と、スイスのハイキング道を歩くための一般的な心構えを説明します。

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