地図の話です。
前述の通り、Suisse Randoのハイキングサイトからとても詳しい地図が無料でPDF形式にダウンロードでき、タブレットやパソコンに保存しておくこともできます。印刷もできます。
http://www.wanderland.ch/en/suisse-a-pied.html か
から地図にアクセスし、希望のエリアを中心に持ってきて適度に拡大します。
画面左側のメニューバーの「Print」をクリック、希望の縮尺を選択、Landscape (横)、Portrait(縦)のどちらかを選択、「Print Map」をクリックすると選択範囲内がPDFにダウンロードされます。この時点ではまだ印刷はされませんので、いくらでも微調整してやり直しができます。このPDFを印刷します。
さて紙地図ですが、高価です。(昭文社の山地図が懐かしい)まずはKummerly+Frey社から。www.swisstravelcenter.ch
Excursion Mapとあるのが26.80フランで縮尺は6万分の一。耐水性紙。更新はせいぜい数年に一度で、左が旧来のもの、少しずつ右側のタイプに切り替わっています。他に5万分の一のHiking Mapというのもありますが、カバーしているのは一部です。購入した地図に貼ってあるシリアルナンバーを入力してスマホやタブレットに電子版をダウンロードできます。
ハイキング道が赤、バス路線が黄色の線で表示されていて、ウェブ地図よりこちらのほうが計画を立てる際のイメージがし易い、と感じる方もいるでしょう。
ありがたいことに、一軒宿レストラン、と私が呼んでいる、周りに何もないところにポツンと建っているレストラン(あるいはホテル兼レストラン)が表示されています。今でこそGoogleMapを駆使して調べることもできますが、これはハイキングサイトのウェブ地図には載っていない情報です。
Edition mpa社からも二万五千分の一のハイキング地図が販売されています。値段 29.9フラン。紙製。所要時間が掲載。カバーしているのは一部地域。パノラママップも出てます。
https://www.edition-mpa.ch/index.php?setLang=2
最後はスイスの国土地理院、swisstopoからの地図。
https://www.swisstopo.admin.ch/
ハイキングマップはもちろん、スノーシューなどでたどる冬用コース地図など、色々あります。
https://shop.swisstopo.admin.ch/en/products/maps/leisure/hike/hiking_maps50
ハイキングマップも多種あります。5万分の一でハイキング路とバス路線の記載があるものは22.5フラン。紙。一部人気エリアについては耐水紙で33000分の一で11.8フランのものも。
さて、地図は必要か?スキー場内のコースなど、一定エリア内を出ない場合は、観光案内所やロープウェー乗り場で無料で手に入るパノラマ地図にモデルコースが書き込まれたもので済ますことも可能でしょう。ブドウ畑の中の道、ラヴォーの集落間を少し歩くだけでしたら地図無しでもそれほどの問題なく帰ってこられると思います。
その地で話されている言葉で十分な意思疎通をする自信がないのなら、自衛のために地図は役に立ちます。また言葉が通じたとしても、現地の人がハイキング道に通じているとは限りません。車での道を教えてくれることもしょっちゅうです。
場所によっては人がとても少なく、ハイキング中に誰にも会わないで一日を終えることもあります。地図は読めるようになってくと便利です。自分が歩く所の予習も大切です。旅においては前もって調べ過ぎないほうが新鮮な出会いがあるのかもしれませんが、ガイド無しで歩く場合、情報はあっても邪魔になりません。
尚、紙の地図は数年に一度しか更新されず、Web上の地図はもう少し早そうですが、それでも現地の変化より遅れます。地図と現地が異なる場合は現地の状況を優先して、安全に対する判断はご自分で行っていただきたいと思います。
土砂崩れや道路崩壊などによるハイキング道の封鎖や迂回変更のほかにも、もっと良い行程が見つかった時などにも、ハイキング道を変更するそうです。
ハイキング道が私有地内を通っていることもしばしばあります。土地所有者の好意によるものですが、時を経て私有地内のハイキング道登録が抹消されていることもあります。家と家の間、庭から部屋の中が見える程のすぐそばを通り抜けることもあります。そんな所はマナーを守って静かに歩きたいものです。