4月は日本では新年度の始まり!時の経つのが本当に速いこと!
新しい場所で新しい生活を始めた方もいらっしゃることでしょう。10数年前の4月初め、私もスイスで初めての「引っ越し」、もとい「アパート改装のための追い出し」を経験しました。
スイスの都市部での住宅不足は深刻で、現在もますます悪化しています。近年特に問題なのは、大都市および大都市圏内で、集合住宅が丸ごと超高値で買い取られ、大規模な改装を経て一般人には手の届かないような超高級物件になってしまう事。
スイスでは近年の建造よりも、むしろ50年以上前、何だったら200年くらい前のものの方が、熟練の職人が誇りをもって丁寧に作り上げた、丈夫な建物だったりします(世界共通?)。
そうは言っても年代物の建物は、(主に)暖房に費やすエネルギーを減らすために壁などの断熱効率を高める工事が推奨、もしくは義務化されることもあります。そういった工事を含め、内装・外装の改装工事に当たり、中に住んでる住民を追い出すこともあります(私もそうだった)。
チューリッヒやジュネーブなどの交通至便な中心部の集合住宅で、何十年も前からずーっと継続して住んでいる、多くは年を取った人々が立ち退きを迫られ行き場がない。日本でも高齢者が新居を見つけるのはハードルが高いですが、スイスの場合、若い人、収入がそれなりにある人にとっても住居探しは超大変です。
久しぶりにスイスを訪れた方々は、ハイジの世界を求めて郊外に向かうとしても、まず到着するのは「都市部」ですから、そこからの車窓で連なる大規模な集合住宅を目にして、「スイスじゃない!」と驚かれるかもしれません。実際、住宅建設の勢いは大変なものがありますが、それでもどんどん増えてる人口に対し足りない、足りない、足りない。住宅だけでなく、これからの水供給は、電力は、学校は、インフラは?
何故にスイスの人口が増え続けるかというと、給料が高いから!この一言に尽きます。給料も高いが必要経費も高い。健康保険料などは、日本の方には信じてもらえないほど高い。年金受給者になって、つまり限られた収入しかなくなっても健康保険料は毎年上がり続けるという、恐ろしい現実があるのですが、諸外国の人々にとっては、金の生る木が生えているような黄金の国に思えるでしょう。
ついには右派勢力による「Keine 10-Millionen Schweiz, Pas de Suisse à 10 millions スイスの人口は一千万人以内」発議が、6月の国民投票にかけられます。スイスはEUには加盟していませんが、2008年末にシェンゲン協定に加盟しました。フランス、ドイツ、イタリア、オーストリアとの国境検問は廃止され、シェンゲン協定加盟国のパスポート所有者なら自由にスイスに滞在し、働くことが出来ます。スイスへの人口流入を抑えるためにはこのシェンゲン協定を破棄することが必要となりましょうが、スイスの経済はEUとの連携なくしては成り立たず、それって無理なのですが・・・EUに入ってなくて独立独歩か?と思われそうですが、そんなことは全然ないんです!というわけで矛盾に満ちた、可決したら大混乱必須の発議が次回の国民投票にかけられます。要注目!
連邦政府による説明:https://www.bk.admin.ch/ch/f/pore/vi/vis555t.html
発議政党UDCによる説明:


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