Basel (5) Dreiländereck 三国境界点

ライン川岸を下流に向って、南から北に歩いています。川の中央にひかれた薄紫の太線が国境線。

右側からWiese川がライン川に注ぎこみます。Wiese川はドイツのシュヴァルツヴァルト(黒い森)の南を水源とするラインの支流。

Wiese川を渡り、細長い島に入ります。

詰みあがるコンテナ。

小さな島の先端には大きな建物があり

最北端には18.7mの高さの尖がった物体。

Dreiländereck、Three countries corner、3国の角、境界合流地点のオブジェですが、実際の合流地点はここから前方、北西150mの川の真ん中にあります。

https://www.basel.com/en/attractions/border-triangle-9d4ce8b6b0

第二次世界大戦後の平和な(!)ヨーロッパの象徴として1957年に建造。ライン川を挟んで、前方右側がドイツ、左側がフランス。今いるのはスイス。

前方にうっすらと見えるアーチは次回歩くDreiländerbrücke(3国の橋、実際はフランスとドイツの2国に架かっているけど)。

島の先端にある建物。一階は船着き場で2階はレストラン。両側に船が停泊してます

フランスとドイツの間の戦争、特にアルザスとロレーヌを取り合っての度重なる国境の変更については歴史の授業などで習ったかもしれないとして、バーゼルの事情を簡単に語ると、

1495年、神聖ローマ帝国での改革に乗じ、現在のスイスの中央部を中心に存在したスイス連邦は神聖ローマ帝国の南端を攻撃。1499年のバーゼル条約でバーゼルが神聖ローマ帝国から独立、1501年にバーゼルは州としてスイス連邦に加入。

島の先端から引き返します。巨大なサイロ。貯蔵されているのは穀物か金属などの原材料か?この辺りはサイロ、倉庫、コンテナターミナルが並び、スイスの輸出入が行われる最も重要な港、バーゼル港(Schweizerische Rheinhafen)です。輸出総額の10%、原油の3~4割がこの港から。

Schweizer Hochseeschifffahrt(スイス遠海輸送)という組織の名を聞いた時、内陸国なのに外洋?と不思議でしたが、1868年のマンハイム国際法により、国際河川ライン川での自由な航行が保障されており、内陸国であってもオランダのロッテルダムまでライン川で、その先の北海から外洋へ問題なく出られるのです。1992年からはドナウ・マイン運河を通じてヨーロッパの反対側の端までだって船で行けてしまうし。

海上を輸送されてきた海上コンテナの陸上輸送への積み下ろし、積み替えが行われる港湾施設。港って海に面してなくてもいいんだ・・・近くにはHafenmuseum、港博物館もあります。

港があるKleinhüningenの町については次回。この日はここで夕飯を食べてからバーゼル中心部にトラムで戻りました。

バーゼルを含む3国の歴史についてはこちらのサイトを参考にしました。3つの国を自転車で走ろうというサイト:

https://www.threecountriesbybike.com/be-discovered/history-three-countries

Port of Switzerland(スイスの港)の公式HP:

https://port-of-switzerland.ch/

写真と歩行は2025年4月下旬

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