夏の最中に冬の話をするのもなんですが、冬期の低地はしばしば霧の中に沈み、寒さと暗さのダブルパンチ!ですが、少し上に上るだけで霧の外に出られることもあります。Lausanne近辺の場合、レマン湖畔の標高が375m前後、CFF駅が450m前後、私は560m位の所に住んでいましたが、街が大きな斜面に形成されているので、下を見ると真っ白、上を見ると霧が薄まって青空が見えることがありました。
前回の地下鉄駅の終点Croisettes-Epalinges駅(700m)、さらにはLa Sallazなどからバスで行けるSavignyは標高800mを超えるので、下界が「スープの中(霧の中のことをそう表現する)」でも嘘のように青空だったりします。
上の写真2枚はSavignyからの冬の森で、樹に霧氷らしきものが見えます。でも青空です!天気予報で「青空」の予報を見て、半信半疑でバスに乗り、途中で突然青空の下に出た時の驚きと言ったら。
ただし、Savignyまで行くとバスの本数は少ないわ、休憩できる食事処は無かったりして、それなりの覚悟がいります。左下にLausanne市街地、オレンジ色の高速道路を超えて北に前回のEpalinges。Savignyは地図の右端。ここまでくるとバス停も密じゃない、森や畑作地帯
建物が増えたとはいえ、中心部から少し離れると羊やヤギが草をはむ緑が、谷を渡る高架橋が出現します(写真は中心部からそれほど遠くない場所)。ここまでの連載、仕事や学業でLausanne近辺に来る羽目になった方に、何かしらのお役に立てば幸いです。手始めに住んでる近所からハイキング道をたどってみることをお勧めします。
Swissmobileのサイトから、Lausanne周辺のハイキング地図
中心部の旧市街は、中世の面影を残すような建物はほとんどないのですが、道幅の狭さとクネリ具合がかろうじて昔日の名残を感じさせます。傾斜と曲がり具合が似ている通りが複数あって狭いながらも迷う!
大昔の建物はともかく、ある程度の古い建物になると「歴史的価値」がついて簡単には取り壊すことができない決まりになっています。
時折、そうした建物の改修時や閉鎖して改修に入る前に一般公開されることがあります。狙い目は毎年9月の2週目くらいの週末にある、Journées européennes du patrimoineの日で、ヨーロッパ50か国(!)での開催。
今年スイスの多くの場所では9月9、10日で、普段入れないような建物が見学できたり、ガイドツアーが開催されたりします。一部は事前申込制。
Lausanneにはいくつか美術館、博物館がありますが、ここにしかないものと言ったらMusée d’Art Brut。観るのになかなかにエネルギーが要りますが(個人の感想)。
ハコモノと言えばもう一つ、ヨーロッパ最大の淡水生物の水族館Aquatis、巨額の資金を投じて造った割にはあまり評判良くない。私は数年前に一回行ったきりなのでそれ以降変わってるかもしれませんが。
ただ、Aquatisに隣接しているホテルAquatisは地下鉄駅直結で実は交通面ではとても便利です。しかも地下鉄M2の終点に近い駅で、高い所にあるので眺めは(晴れたら)良いです。泊まったことないけど。
Lausanne近辺の寄り道、全部書いていると数年かかりそうなので、次回一か所だけ紹介してからVia Francigenaに戻ります。