Zermattから(10)マッターホルンが見えない場合も大いにあり得る

スイスの観光パンフレットの最初にある写真はマッターホルンかもしれません。しかし、行けば必ず見られると思うなよ!
ツェルマットは、山に挟まれた狭い谷をどんどん上ってた先の、作物の栽培に向かない超貧しい寒村だったのが、そこから見える山の形が素敵!と「発見」されてから観光の街になりました。四方八方、遥か遠くからでも見える富士山と異なり、マッターホルンは谷をさかのぼってツェルマットの駅に降り立ち、数メートル移動して初めて見える。周りの山が邪魔してツェルマット以外からは隠れて見えない!ツェルマット(町)の天然独占状態。

イタリア側のTesta Grigia (3480m)から見えるマッターホルン。やや囲まれています(PeakFinder使用)

スイス側からはマッターホルンが他から離れて目立つのだけど、イタリア側からはそれなりに他の山々に交じって見えるらしい。私は未見だけどPeakFinderのサイトから、イタリア側からの見え方を調べてみたら、そうかも。

この日ツェルマットの天気予報は晴れだったが、マッターホルン(右側、山裾だけ見える)は早々に雲の影に隠れました

厄介なことに、天気予報でツェルマットが晴れ晴れ晴れの時もマッターホルンには雲がかかってることも多いです。まるで頂が雲を引き付けてるかのように。ガイドブックやパンフレットに載ってる写真のようなバッチリな景色が必ず見られるわけでは全くありません。三日間居続けても姿をお隠しになってることだって大あり。

これもやっぱり隠れてる(右側にあるはず)

頂が見られなくても天気がまあまあなら歩けますが、雨に降られた日は!「寒村」から一足飛びに「大観光地」になったので、申し訳ない言い方になりますが、他の町にあるような、規模が小さいながらもそれなりに年月を経た風格のある家だとか装飾のある色とりどりの建物が連なる街並みだとか、文化的に心惹かれるようなものが、無い(個人の感想です。昔の家も残っていることは残ってるけど)。

これは帽子をかぶるみたいに雲が頭にかかってる

私は先月スイス内某所で、旅行中見事にずーっと雨に降られましたが、狡猾(失礼!)な観光局が打ち出した区域内のロープウェーを含む交通機関無料、数々の民俗博物館無料、町内の店で本当に「ちょっとした」物品がもらえるという策略(3泊以上で受けられる特典)に見事にはまり、悪天候ながらも忙しく楽しみ、次回晴れたときにリベンジするぞ!と再訪を固く誓ったくらいです。

雨がほとんど降らなかった2022年の夏の最中。それでも頂にだけは時々雲が

が、ツェルマットには残念ながらそうしたものはないし観光局のアプローチもない。以前ツェルマットの観光局サイトに「雨が降った時に出来ること」と幾つか挙げられてましたが、やはり皆さん途方にくれるんだと思う。ツェルマット博物館では高峰に挑んだアルピニストなどについての展示があるそうですが、私は未訪。

2022年

お茶飲んで時間をつぶすにしても、これまた高いですからねーーー予算に糸目をつけないというならスパなど完備の高級ホテルに泊まってホテルライフを楽しむということも出来ましょう。実際世界中からのセレブ用にそうした宿泊施設もあるので、そこで2週間も過ごせば一日くらいは晴れる、かな・・・

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