Sentiero Verzasca (1) Sonognoから

久しぶりに、Ticinoを歩きます。以前連載していたVia GottardoLeventinaの谷を歩きました。地図の上端真ん中あたりにPasso del San Gottardo=ゴッタルド峠があり、その少し下にAirolo、Airoloから右下に向けてLeventinaの谷が伸び、鉄道が通っています。Faido、Giornico、Biasca、Bellinzonaと懐かしい地名が続きます。そしてMont Ceneri、Ceneri山を境にSopraceneriとSottoceneriと南北のTicinoに分かれます。

Bellinzonaから南は市街地も多くみられましたが、Leventinaの谷の山々と静寂は印象的でした。Leventinaの谷に沿った鉄道の西側、Locarno(ロカルノ)の北を歩いてみます。まずはSonognoからLavertezzoまでVerzascaの谷を歩き、その後はMaggia谷・Cevio、Linescio、Fusio、Bignasco周辺を歩きます。Bosco/Grinという地名を憶えていますか?Via Sbrinzの連載で書いた、Walserと呼ばれる元々はWallis州に住んでいた人たちが移住した、イタリア語圏のTicino州でドイツ語を話す唯一の村です。LinescioとCevioはこのBosco Grinへ行く途中にあります。

Sopraceneri、Ceneri山の北側には2000~3000m級の山々が連なっています。そして、山があれば谷もある。無数の谷のうち、Maggia やVerzascaなどの南北に延びる谷では谷に沿って道があり、Locarnoとを結んでいます。

本日の出だしはSonogno(ソノーニョ)!Locarnoからバスに乗ること1時間14分の終点です。Locarnoからなら始発、Locarnoのちょっと東のTenero駅も通るバスです。

バスはVerzascaの谷、Verzasca川沿いをSonogno(標高924m)まで。Val Vegornessとある谷に沿い川をそのまま遡り続けると、その先2㎞ほどSecadaで舗装路が終わります。それでもどんどん川沿いを進むとやがてCapanna( 山小屋)Barone(2172m)、Lago(湖)Barone(2391m)、Pizzo Barone(2864m)が源流かしら。SonognoにしてもMaggia谷の北の先にしてもLocarnoから発したバスは途中で行き止まり、北の車道や鉄道へは徒歩でつながってるけど。

SonognoにはVal Verzasca博物館があり往時の生活が展示されているそうです(未踏)。

中世より20世紀前半まで農業と羊の飼育が主産業。Ticinoの北部の谷はとにかく貧しく若者は村を離れて谷の外、国外へも多く流出し続けていました。

私はVia GottardoのGiubiascoから最後のChiassoまでを歩きにTicinoに2週間滞在しました(2014年)。GiubiascoからChiassoまでの4日間のうち最初の2日間を歩いた後、その日のうちにSonognoに移動して泊まりました。

疲れ果ててたので、それはそれは良く眠れて(静かだった!)朝起きたら8時。ゆったりとSonognoから歩き始めました。前日は上り下りがきつかったのでほとんど高低差のない谷歩き(緑の線のSentiero Verzasca)。

Sonognoを振り返る

Sonognoを10時に出発して、町を離れて振り返ってみたところ。

町はずれに出ると、これは昔の家畜を飼育していたころの石壁と飼育小屋の跡だろうか。昔は農業と羊の飼育が主産業でした。

次の町、Frascoが見えてきました。Sonognoからバスが走る車道がありますが、ハイキング道は車道を避けて小道を行きます(地図上では細線、点線)。時折出てくる、町というか集落で車道&バス停と合流します。

10:45 Frascoの集落に入ります。ここには1959年まで現役で使われていた水車があり、夏の土曜に公開されてます。Frascoの人口は1626年に550人、以降ずっと減り続けて2018年は112人・・・

私はこの先ずっと緩やかに下降する道を歩きますが、Frascoその他から両側の山へ果敢に登る道(地図だと赤い線表示)への分岐が出てきます。山上の湖や山小屋を攻めることもできますが今日はパス。

こうして写真は次々と家らしきものが出てきますが、この時点で11時過ぎ。集落と集落の間がそれなりにありますが、歩きやすい道なので、どんどん次々と何かが出てくる印象がありました。

一枚前のの写真はLorentinoの前(北)にある、地図では名前がついていない家が固まってある所ではないかしら。ここ、続きます。

写真と歩行は2014年5月初め

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