日本でキャベツというと、このタイプでしょうか?スイス、私が住んでいるフランス語圏のスイスではこのキャベツは Chou des Balkans(シュー・デ・バルカン)と呼ばれ、今のところ普通のスーパーではほとんどお目にかかれない!私が知る限りでは大型のMIGROSで時折売ってます。見つけたら買って帰りたいけど大型MIGROSは自宅から徒歩や自転車圏内には無いので、持ち帰るには覚悟が必要。なぜか小さい状態で売っている大根や白菜と違ってChou des Balkansはやはり大きく重い。Balkanはバルカン半島だから、旧ユーゴの人達が大勢スイスに来るようになってからのことかしら?
昔からスイスにあったキャベツはChou blanc(白いシュー)、直径が10~15㎝くらいの真ん丸で日本のキャベツより小型、葉は密に重なっていて、まあまあ重いです。苦みが強く、ザワークラウト(塩漬け)やスープ、煮込みで食べられてたそうです。とんかつに添える生での千切りにはちょっと苦すぎるかも。
色違いですが紫キャベツ。刻んで栗(食糧難だった時代には重宝された)と共に煮込む料理が知られています。まあ、普通に千切りにしてサラダ。昔はこれしかなかった、と長老たちは語るが、今はChou des Balkansはともかく、相当の種類のキャベツが普通に売られていて、
こちらはChou pointu(尖ったChou)。Chou blancより苦みがマイルドでChou des Balkansの代わりに十分使えます。
半分に切ったところ。
Chou frise(縮れたシュー)外側の葉は緑色が深いですが、
内側は白くなり、葉脈?がより見やすく。こちらもChou blancに比べると苦み度数は低め。
日本でもお馴染みのChou de Bruxelles(ブリュッセル)、芽キャベツ。これって原産地がブリュッセル近郊だからそういう名なんだ!へえ~これも苦い部類ですよね。他のキャベツ類は通年見られますが、この芽キャベツだけば秋冬しか市場に出ませんね。冷凍野菜としては普通に通年売ってるけど。大型のキャベツ類は収穫してから低温貯蔵で長く保存できるけど芽キャベツは保存できないのかな?
同じChouという名がつくと言えばChoux pomme、コールラビの名前でお馴染みでしょうか。キャベツの仲間からは若干離れた「近縁」。ドイツ語のコールラビはキャベツ(Kohl)とカブ(Rabi)から来たとか。他にカリフラワーはChou fleur(花)、白菜はChoux chinoi(中国キャベツ)。白菜は今は大抵のスーパーで売ってて嬉しい。キャベツとは関係ないけど近年パクチョイがじわじわと販売店舗を増やしているのが頼もしい。