続・ブドウ畑の道(終)

74kmに渡ってChemin du vignoble(ブドウ畑の道)にお付き合いくださいましてありがとうございました。

収穫したブドウを絞り切ったカスの山

Martignyから始まる一番最初の記事を書いたのが2022年一月、Sionの手前の前半を書いたのが 同年4月、それから2年以上の間をおいて後半を書き始めたのが2024年11月。お気づきかもしれませんが、前半には何軒かあったワインを買おう・Caveau訪問が後半には無いです。

2013年にはLeukから歩き始めてSalgeschを通ってSierreを下りたのだった。Maison du Remuage、知らずに写真に撮っていた。何しろ独特の雰囲気があったので

大小のワインの醸造所、飲み比べが出来そうなところ、ワインツーリズムを標榜している地域ですので沢山あるんですけど、色々あって一軒も訪れていない状態でして、間があいた理由の一つは、それらを訪れてから書こうかな~と躊躇していたからです。結局今に至るまで飲めていない。蔵訪問や飲み比べ、興味はあるけど実際に訪れるのはなかなか敷居が高い。だからこそCave ouvert(オープンデー)などの催しがあるのですが・・・

その界隈。その雰囲気にびっくりしてずっと気になっていた。謎が解けた

SionまでとSionより東では公共交通手段状況が変わります。MartignyーSion間は1時間に2本バスが定期運行しており、ブドウ畑の上から川沿いを眺めると、谷に沿って果樹園(アンズとかリンゴ)、それに家々がびっしりとあり、迷子になってもあそこまで下りていけば何とかなるだろうという安心感がありました。

Salgeschのワイン博物館に2013年に行ったときの写真。石積み壁の正しい積み方。この模型は2024年に行った時にもありました

ところが、東側に進むにつれブドウ畑の海の中に集落が浮かんでいる感がありました。バスの本数も減るし(それでも1時間に一本はあるかな)、何より厳しいのは近頃とみに減った飲食店。トイレ休憩は計画的に、です。このコースは10年以上前にも歩きましたが、その時はトイレやレストランの事なんてこれっぽちも考えなかった。当時はそれでも大丈夫だったんですね。年を重ねると色々考えなければならないことは増えるなあ。

石積み壁の間違った積み方。

ブドウ産地、ワイン蔵があるのはValaisでもここだけでなく、この先も続くし、ローヌ川の反対側にも数多くあります。今回少しだけ歩いたBisse、灌漑用水路はブドウ畑の中の道よりもっと高いところまで本当にあちこちにあります。今後はそれらも紹介できたらと思います。

間違った積み方 中央の石の向きが逆

しかしValaisでのハイキングは良いことだけではありません。何気に無法地帯なところもあり、例えば10月末の週末には州の全域でRally(ラリー)自動車レースがあり、ハイキング路だろうがバス路線だろうがお構いなし。私はその週末の金曜日、まだレースが始まっていない練習日に運悪く知らずに歩きに行ってしまいました。

2013年の博物館には地域ごとの石積み壁の違いが展示してあった

多くのバスが発着するSion駅にだって特に看板や注意書きがあるわけでもなく、たまたまバスの車窓からラリーの横断幕を発見。えっ と思いながらも歩き始めたら途中でラリーコースだからと公道が封鎖されていて、引き返すも帰りのバスも全く説明も予告もなく勝手にコース変更、運行変更でえらいこっちゃでした。しかも定刻から2分遅れただけでも表示が出るほどの有能な乗り物アプリにさえ何の情報もなし!地球温暖化だ、二酸化炭素排出量がどうした、って時にラリーかよ!

あとやはり、ハイキング路についているはずの黄色の表示板やマークが全然ついていなかったりすることもあり、Valaisを歩くときは心して歩かなければならない(アプリなどで武装)ことはもちろんのこと!

ブドウ畑の道、Martigny~Leukについて(地図にもアクセスできます):

https://schweizmobil.ch/en/hiking-in-switzerland/route-36

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