イタリア語圏のTicino(ティチーノ)州での3日間、2023年7月後半の記録です。以前Via Gottardoの連載でゴッタルド峠、ゴッタルドトンネルの南、Valle Leventinaを歩きましたが、今回はLeventina谷の東側にあるBlenio(ブレニオ)谷とLucomagno(ルコマーニョ)峠近辺を歩きます。
ゴッタルドトンネルの南側の出口があるBiasca(地図外)からBlenio谷をバスで北上した先にあるOlivone(オリヴォーネ)に宿泊。BiascaからAcquarossaまでは鉄道が通っていましたが、1973年よりバス転換。現在Olivoneは周囲の自治体と合併してBlenioですが、SuisseMobileなどの地図によってはOlivone表記なので、Blenio表記のGoogle Mapと照らし合わせるとき若干の注意が必要です。
OlivoneからLucomagno峠まで本数が減りますがバスが走っています。峠の先はグラウビュンデン州でバスを乗り換えDisentisまでをつないでいます。Passo del Lucomagno(イタリア語)/Cuolm Lucmagn(ロマンシュ語)と峠の名は二言語での表記。峠から東西にのびる薄い紫の線は州の境。イタリア語圏のTicino州の峠を越えた先はロマンシュ語のグラウビュンデン州。峠から西側に向かうとLeventina谷。Lucomagno峠は終点でもあり、次への中継地点でもあり。BiascaからLucomagne峠を経由してDisentisへ続く道は昔からの南北通商路でした!
一日目。右下のOlivone(902m)から左上のLucomagno峠(1917m)へと歩きます。バス路線(車道)の北側には古くからの道が、網の目のようにあって選び放題、というか事前に比較検討の予習が必要な部分もあります。これらのハイキング路のほとんどは大昔からの、人々が歩いてきた道。通商路、交流路が密にありました。
OlivoneからPasso del Lucomagno(峠)までの標高差は1000m以上。しかも途中で上り下りがあるので積算登攀距離はそれ以上。
Olivoneから峠まではコースにもよりますが5時間から6時間半。暑さもあり心配だったのでOlivoneからCamperio, Piera(1300m位)までバスに乗り、1時間半程度の時間短縮。
Olivoneからのバスの車窓。出だしから上ってくれます。ドーンと見える三角頂は町の東にあるSosto山(2221m)でOlivoneの紋章にも取り入れられています。町が眼下に。
通商路として使われていた峠越えの道につきもの:峠の茶屋ならぬ峠の宿。Ospizio Camperio、現在はレストランになってます(地図の東端にあるバス停)。
Camperio , Pieraのバス停 1307mで下車。少し戻って右側の斜面を上って行く小道に入ります。
バス道から上ってく小道
Olivoneが少し見えます
教会堂があり早速の分岐。Dotraまで1h15の表示。
古道の証。
この下にOlivone
Vusceit di Sopraの家々の中は通らず、少し離れた所を道は行く。標高1500m位。
傾斜はきついが緑の草の気持ちの良い道を上り、
Dötra(1748m)。Oの上に点々(ウムラート)がついてる地名。イタリア語だけどすぐ隣のロマンシュ語やドイツ語のにおいがする地名。
Capanna Dötra。スイス山岳協会(SAC)の山小屋。山小屋といっても周囲にそれなりに家がある中に建ってるものもあるんだな。泊まらなくても食事やお茶だけの利用ができます。テラス席からの景色が美しいです。際立った高峰が見えるわけでは無いけれど、とても落ち着く山の景色。
Dötraには2軒のレストラン。バス停はないけど車道を通って車で気軽にアクセス可能。
歩行と写真は2023年7月下旬
Bellinzona地方の観光サイトからルコマニョ一帯:
https://www.bellinzonaevalli.ch/en/discover/destinations/lucomagno-region.html