国境シリーズ第1弾:ジュネーブの街があるジュネーブ州はスイスの最西端。そのジュネーブ州の最も西に位置するChancy(シャンシー)、フランスとの国境線上を歩く周回コースその名もFar west du canton de Geneve、ジュネーブ州のファー ウェスト!
今まで峠道の先の国境は数々歩いてきたけれど、山で分けられているわけでもない、平坦な地の国境線ってどんなだろう?このコースの特徴は数々の国境石が見られることです。しかも歴史的な、スイス初とかの。そして国境上をずーっと歩く!
さて建物&バスや路面電車の駅が密集するジュネーブ中心地からバス(K)に乗ると意外なほどすぐに畑作地帯に出て、集落と呼びたいような場所をいくつか過ぎるとChancy。
今回はバス停「Chancy, Raclerets」で下車。次のバス停もすぐ近くなので乗り過ごしても安心。このバス停の近くにレストランLa Place de Chancy 1軒。Chancyは昔は農業地帯で、大きな農家の建物が見られますが、現在町の中心にみられるそうした一見農家風の大きな建物は大方、中を改装して一般住宅になっています。
進行方向に歩くと左手に教会。その向かいには学校建物とスポーツ施設。
更に、国境付近にはしばしば見かけるガソリンスタンドと通貨両替所。通貨交換所、今も必要なのか?と疑問に思うけど。
次のバス停「Chancy, village」。Mairie(役場)とある建物、現在は図書館になってるようです。
その建物の向かいの駐車場の横にハイキング表示板があり、
今回歩く102番Far west de Geneveの表示もあり、
川への階段を降りていきます。結構な高低差。Chancy中心部の標高が361mに対し、川岸は340mくらい。
Rhone(ローヌ)川の岸まで下り、岸沿いを。ローヌ川はValais州を歩いている時にさんざん流域を歩きましたよね(レマン湖畔のVilleneuveからSt-Maurice、Martigny)。源流はもっと東のGothard山塊の氷河。そこからValais州を縦断してからレマン湖に注ぎ、レマン湖の西端のジュネーブからフランスに入り、フランス内581㎞を流れ地中海へ!
見上げるとChancyの町の端。
しばらく川岸の土の道を歩いた後、一旦舗装路に出ます。
幸いにすぐに舗装路脇の細道に入ります。左側の建物はガソリンスタンドの様相でしたが、今は使われていない感じ。
川岸の道からDouane(国境検問所)を見上げます。
フランスへの橋が見えてきます。橋の下に、ハイキング道表示板があり、フランスへ向かう場合は橋の下の階段を上って橋を渡って行けます。
橋の上に出て、国境検問所を眺めたところ。奥がスイス側、手前から橋を渡るとフランス。実際の国境線は検問所ではなく、橋の上、川の中ほどにあります。ここもそうだけど、検問所は必ずしも国境線上にはなく、検問に便利な所にありますね。車で通過する場合も徐行する位で特にチェックは受けないことが多いです。無人かもしれないし。
フランスへの橋。この日は日曜日で静かでしたが、平日はフランスから相当数の車が行き来すると思われます。フランスからスイス、特にジュネーブへ通勤する人の数、ものすごいです。コロナ禍の初期、おそらくこの国境の検問も復活し、不要不急の国境通過をブロックしました。普段だったらすんなり通れるのに、フランスからスイスの、特に病院や老人ホームなどへ働きに特例で国境を超える人々がチェックを受けるので大渋滞だったはず。
歩行と写真は2024年5月上旬
Schweizmobilのサイトから「Far west du canton de Geneve」のガイド
https://schweizmobil.ch/en/hiking-in-switzerland/route-102