スイスの温泉(1)浴槽ではなくプール

スイスにも温泉がある!しかし日本のそれとはかなり違います。

なお今回語るのは、高級ホテルなどで宿泊者のみを対象に設けられた温泉プールやサウナ施設ではなく、一般に開放された、所謂日帰り温泉施設についてです。まずは概要:あるのは浴槽ではなくプール。温泉を表すBain(仏語)・Bad(独語)が「風呂」、Therme(テルメ)が湯治場などと訳されるとしても、そこにあるのは温泉「プール」。よって水着着用での利用となります。大抵の「温泉」では室内、室外にそれぞれ一つずつ以上の温泉ぬるま湯プールを備えています。

LeukerbadのWalliser Alpentherme(プールがある部分は建物の一部)

それに加えてサウナ、ハマム(トルコ起源の蒸し風呂)などがあることがありますが、これらは基本料金で入れることも(プール部分とつながっている場合)、別料金になることもあります(別の階や別の建物の場合)。

さらに、同じ敷地内でマッサージやエステを受けることができることもありますが、こちらは確実に別料金。

さらに、結構大事な長椅子スペース!プールサイドにずらっと並んでたり、それ専用の部屋があって皆さんゴロゴロしています。これらすべてを合わせてスパとかウェルネスとか称し、皆さんくつろぎたい、癒されたい!と来るわけですが、日本の温泉に慣れた身としては、えっ そーなの?な部分も多いです。

風呂ではなく水着着てのプール、男女一緒です。大丈夫です、誰も他人の体形など気にしてません。水着はワンピースでもビキニでも何でも結構。

私が撮った、ほぼ唯一の温泉プール写真。Walliser Alpentherme。これは開館前の誰も居ない時。ここ建物内の回廊の突き当りなのですが、普通に外から見えます

水温は36℃以下のぬるま湯です。場所によっては42℃以上の浴槽(じゃなくてプール)が別にある所もあり、私には気持ちいいのですが、熱くて入れないと敬遠する人も多いですね。プールなので水深があります。深いところでは身長158㎝の私でつま先立ちで顔が出る程度の深さ。「リラックス」して寛ぐためにプールの端には座ったり寝そべることができるように段差や浅めの寝そべりスペースがあり、プールの壁から出てくる泡や水流に当たったり、打たせ湯状の上からの温水があったり、人はそれをジャグジーと呼ぶ。またそれだけの深さがあって体温以下の水温だと余裕で(軽く)泳げます。

Leukerbadtherme。ここ入り口ですが、奥にある屋外プールを見下ろせます

日本の露天風呂と違って、プールなので外から丸見えなことも多いです。写真もいくらでも撮れそうですが、誰も他人の半裸状態(水着着てるって)に興味ないのでは。20年ほど前になりますが、日本の野営風呂の横を通った時、三脚が林立して血走った目の素人カメラマンが多数いたのにギョッとしましたが、好みのヌード写真集がいくらでも見られる状況下で何故にわざわざ???

Leukerbadに3軒ある公共温泉施設のうちの一番小さい「51℃」では、庭に温泉プール。塀も低いので通りから普通に見えます。町民が普通に歩いてるすぐ横

温泉施設によっては、建てられた当時は周りに何にもなかったのが、時を経てすぐ隣に高層建物(多くは休暇時用のマンション)が建ってて丸見え、ということもありますが誰も気にしていない・・・サウナによっては男女の隔てなく全員裸で入るのもありますが、そういうのは外から見えなくなっていて、サウナの入り口にもちゃんと注意書きがあるはず。

写真は2022年4月上旬

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