今日の一皿 Vacherin Mont d’Or AOP

前回歩いたJura Vaudoisで作られているチーズVacherin Mont d’Orを食べます。このチーズ、お隣のフランスのFranche Comté地方と、スイスではJura Vaudoisの十数軒で作られているのみ。かなりの地域限定生産ですが、ドイツ語圏スイスでも広く食べられています。お値段は小型のものが400gで12フランくらいからかなあ。柔らかいチーズで、しかも熟成するにつれて更にトロトロになるので、容れ物に入った状態で熟成させます。容れ物は経木のような薄い木板で作られた丸形。店に並ぶときには蓋がなく全体が透明フィルムでパックされてますが、熟成時には蓋があるようです。お弁当箱のような感じかな。

Mont d’Orのサイトなどに載っている、オーブンで温めるレシピで食べてみます。パックを外すと表面が白カビ?で覆われたチーズの塊。圧縮されていないので、表面の形は様々。容器の内側、左側に濃い茶色が見えますね。食べ終わったら、この茶色の正体がわかります。

アルミ箔で底から上部にかけて覆います。なぜかというと、木の容器は底と側面が接着されていなく、ただホチキス状ので止めてあるだけなので、この後白ワインをチーズにかけると木の容器にしみ込んだ分以外はそのままアルミの底部にちゃぷんちゃぷん溜まります。よってアルミカバー(容器)はそれなりにしっかりと作りましょう。この白ワインはチーズに溶け込むというより風味付けかしら?

フォークで穴をプスプス開けます。柔らかそうに見えて、意外に手ごたえがあります。表面の皮を一部はぎとったり、ニンニクを入れるレシピもあります。この後、白ワイン100mlをシャバシャバとかけます。

オーブン200℃で25分が目安です。前述のとおり、ワインが染み出してきたりするので、天板にオーブンシートを敷いておくとよいでしょう。チーズは流れ出てきません。ついでにジャガイモも一緒に焼きました。

25分後。いい感じにトロトロになりました。糸引いてるのは、

こんな感じにスプーンでとると、これがかなりのトロトロ。スプーンですくう代わりに、チーズフォンデュのようにジャガイモやパンを直接チーズ突っ込んでからめるのもありです。そっちのほうが主流か?

食べ終えました!味はフォンデュよりずっとマイルドでした。さて、木枠の内側に、茶色の木片がくるりとあるのがわかりますか?

取り出したところ。一見鮭の皮のようですが樹皮、epicea(トウヒ)の幹を覆っている外皮です。写真の上が裏側、下が表側。この樹皮と一緒に熟成させることで独特の風味がつくという。今でも昔ながらに森の中に入って手作業で樹皮を剥いでるのだそうですが、スイスで続けているのは数人に過ぎず、大した収入にはならないけど伝統に対する「情熱」で続けているとか言ってました。

Mont d’Orの生産は夏場を避け8月15日~3月31日のみ、よって販売も9月10日~5月10日の期間限定!スイスでは1845年くらいに協会が結成されたということで比較的新しいチーズです。

前回はCol MollendruzからLe Pontへ下りました。2019年の9月の下旬この時のコースとは別のルートを通ってLe Pontに来たら何やら祭りの雰囲気で、偶然Le Pontから西に行ったLes Charbonnieres(Mont d’Orの資料館がある)で年に一度のFete du Vacherin Mont d’Or、祭りをやってました。ここへは普段はバスなどの交通機関の便はないけれど、この日は車で来る人のために、シャトルバスが運行してましたがLe Pontから歩いて20分くらいで着きます。まあ大したことはやってないので期待して来られると困りますが(何といっても町(集落)が小さく、できることも限られる)、人が皆々紙袋を手に買い込んでました。私は遅くに到着した結果色々売り切れで、出店でMont d’Orじゃないチーズを買いました。それはそれで美味しかった!

Vacherin Mont d’Orの公式サイト:https://www.vacherin-montdor.ch/?lang=en

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