Val Bavona (2) 巨石が転がっている理由

Cavergnoから緑の線で表された道を北西に歩きます。

これは橋を渡ってから10分ほど歩いたところにある石積みの壁に巨石が載っている「建造物」です。今日もこんな感じのが次々と出てきます。

拡大地図:最初の地図でMuliniでもう一回川を渡り、歩き始めて1時間ほどした頃、

岩の連続が現れます。

ガコーン!巨大な岩の下の空間にパン焼き釜、穀物貯蔵倉庫やヤギの小屋。Splui del forno。

Mondadaの住民は、ここまで来てパンやフォカッチャを焼き、保存しておいたそうです。そういえばGraubunden州のPoschiavoではパンを焼くのは年に数回で一度焼いたパンは数か月間は保存していたというし、今のように毎日パンを焼くようになったのはいつ頃からなのかしら。

これは中に入れます。内部の壁は漆喰が塗られパン焼き道具をしまう小部屋もあり1800年の刻印もあるんだそうです。パンを焼いて保存しておくのは屋内、トウモロコシや栗を粉にする石臼は外、栗を乾かすための蔵が下方にありました。

下方に見えるのはMondadaの集落か。

ここで誰もが抱くであろう疑問。なぜにこうも巨大な石がゴロゴロしているのか?

Val Bavonaの両側は絶壁に大規模な地滑りの跡、アルプスの谷の中でも最も急峻な谷の一つです。谷底は細長いU字型で氷河が削ったもの。その氷河が後退する際、両側の傾斜面への圧力が急激になくなり、不安定だった地が崩れ落ち、巨石、岩、石がそこら中に散らばったのです。

Fontana(標高599m)の集落に入ります。この家は元の家を改装して窓にガラスが入っています。

Fontanaは12ある集落のうちで最大規模。

村は大規模な地滑りにあい、それを記念するために記念碑が建てられた、とあるけれどこの岩がかぶさった建物のことだったりして?どうしてこうなったんだろう?建物を建ててから岩なのか?

岩がかぶさった小屋が左手の白い壁の教会の隣に見えます。やはり岩が巨大。

写真の右に見える建物は多分Grott di Baloiでレストランです。ここまでCavergno(標高457m)から2時間弱。

歩行と写真は2014年5月中旬

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