家を出る時からスキーウェア&スキーブーツでそのままバスや電車に乗り、スキー場からもそのままの格好で帰ってくる。スキー板やスノボ板を抱えているので「手ぶらでスキー」ではないですが、リュックも何もなし。スイスでびっくりしたのはスキー場近くだけでなく都市部の交通機関にゲレンデに出るまんまの格好の人が乗り込んでくることでした。もちろん身一つでスキーに出かける人は一部ですが。
私が住んでいるところからは、最も近いスキー場でも一時間はかかるのですが、家を出る時点でスキーは始まっている!年がら年中アウトドア装備の人を街中でも見かける、常時週末の青梅線内状態なので不思議ではないです。夏でも冬でもお外に出よう!
スイスのスキー人口は減少しています。気候変動のせいで中程度の標高では雪が少なくなっていて、スキーから夏のハイキングへ転換を画策しているスキー場も少なくありません。
一方愛好者が増え続けているのが雪の中を歩くスノーシュー(Raquette(仏))やクロスカントリースキー(Ski de fond)。大抵のスキー場で、スノーシューやクロカンスキーのコースが併設されています。滑り降りる方のスキー(いわゆるアルペンスキー)で高くつくリフト代も、スノーシューなら1~2回の利用で済む、つまり夏のハイキングを雪面で行うような気楽な感覚です。
スノーシューよりはずっと少なくなりますが、リュージュ(そり)コースを備えた所もあります。ハイジに出てくる木製のそりで滑り降りる。クロカンスキーはフリースタイルとクラシックに分かれ、クラシックは整備された専用コースが必要。これも在るところと無いところと。
そして「歩く」コース、これがほとんどのスキー場にあるのです。わざわざ遠くのスキー場に泊まってただ歩くだけ?今に至るまで栄えている(生き残っている)スキーリゾートは晴天率の高い、日当たりの良い所にあることが多いです。下界が鬱陶しい霧や霞、Stratusに覆われどんよりしても、スキー場は霞の上、晴れ渡って太陽が暑く感じられることもあります(日焼け注意)。雪上ハイクのコースは一応踏み固められたスノーブーツか登山靴で歩けるような「道」ですが、場所によっては凍って滑ることもあるので、靴、足元装備は抜かりなく!
どこにあるか?スキー場のサイト、スキー場があるエリアの観光サイトで探すのが一手です。アルペンスキーに加えてスノーシュー、雪上ハイク、クロカンスキーコース情報も載ってるはずです。またいつものハイキングサイトでも冬、雪の上の公式コースも探せます。
https://www.schweizmobil.ch/en/winter-en.html
地図画面左でチェックを入れます。WinterとSummerの画面切り替えがあり、さらにWinterhiking(雪上ハイク)、Snowshoe Trekking(スノーシュー)、Cross-country skiing、Sledging(そり)コースが探せます。交通機関などの情報も夏コースと同じ。このように出てきます。夏のコースと比べると「網の目」ではなく、スキー場周辺にあることが多いです。茶色の線はソリコースで8㎞位を滑り降りれるコース。
スノーシューだけならこちらの情報サイト(フランス語圏スイス)、が詳しいです。前述のハイキングサイトには載ってないコースもあるような。 https://swisssnowshoe.ch/sentiers/
写真の方向パネル、黄色の標識は夏にお馴染みの公式ハイキング道方向表示板。ピンクのは冬のハイキング用です。一番下のスノーシューの形をしたピンクのはスノーシュー専用のコースです。
スノーシューのコースは雪で覆われています。(道ではないところをスノーシューなら歩けてしまう)道じゃないのでこのようにピンクの表示がついているので、ここをつないで歩きます。そう、道じゃないところを歩けます。夏ハイクに比べると「道」じゃないこと、写真は足跡が見えますが、雪でも降ったら見えなくなるので準備は必要です。簡単なガイドマップは観光案内所で手に入る可能性が高いですが、夏のハイキングマップも持っていると大いに参考になります。
スノーシューやクロカンスキー用具は大抵の場所でレンタルができると思います。靴はスノーシューか登山靴を履いていきましょう。私はハイカットの登山靴使用。スノーシューは自分の靴より後ろに伸びてる部分が長く、普通の靴のつもりで歩くと後ろで左右が交差してこけますので思い切ってがに股で歩くのが良し!
スイスのスキー場はヨーロッパ王室が来るところから地元民御用達の地味なところまで様々です。スキーをやらなくても結構楽しめます。