Via Albulaはここまで険しい山々の間を越えてきましたが、Beverからしばらくの間は標高差のない、ほぼ平坦な開けたところを歩きます。BeverからSt.Moritz間は川&線路&車道に平行に歩きます。BeverからSamedanまで1時間くらい、SamedanからCelerinaの駅を経てSt.Moritzまで更にもう1時間、計9㎞の行程、この2時間は無理に指定された道を歩かないでもいいでしょう!とこの私でも言い切ってしまおう。
鉄道に加えてバスも頻繁にあることと、2013年と昔の話で今は変わっているかもしれないですが、この部分のハイキング道の道標があまり真剣につけられてなかった記憶があるからです。曲がる所や小路に入る所、あるべき標識が絶対的に足りてない。
Samedan、St.Moritzはともに屈指のスキーリゾートで、夏のハイキング客を無理に呼び込む必要がないこと。この区間は道標の通りに歩かなくても迷って遭難する心配はまずないこと、それらが道標がちゃんとつけられてない理由かと思います。足の向くまま気軽に歩く分には楽しいですが、重いリュックを背負って無理にたどろうと頑張らなくてもいいような気がします(個人的意見)。車道にも歩道がついてるし、もっと川寄りの小径を歩いてもいいし、バスに乗って早く宿に荷物を置いて、ゆっくりしてもよし!
SamedanからSt.Moritzの間にはCelerina(ドイツ語)/Schlarigna(ロマンシュ語)があります。Albula線はThusisからCelerinaまでが1903年に開通、終点のSt.Moritzまで延びたのが翌1904年でした。そういうわけでAlbula線の営業開始年は二通りあります。
Samedan、St.MoritzとPontresinaが形成する三角地帯、この三つの町はどこもとても交通の便が良いです。St.Moritzを始点にAlbula線とBernina線が出ていますが、この三つの町どこでも便利です。(ベルニナ急行の一部はSt.Moritzを通らずSamedanからPontresinaに入るなどの例外もある)
この地域(Spinasも含む)の多くのホテルでは、夏に2泊以上すると滞在中有効な、一帯の交通機関が乗り放題になるカードの提供があります(対象ホテルや期間については以下のサイトで確認のこと。リンク切れの際には「Mountain railway included」「St.Moritz Guest card」などの語で検索してください。)https://www.engadin.stmoritz.ch/sommer/en/bergbahnen-inclusive/
無料対象の交通機関(鉄道・バス・リフト)と範囲はホテルによって異なります。以下がホテルのリストです。
https://www.engadin.stmoritz.ch/files/pdf/2017/180627_Webliste_BBI_2018.pdf
三つの町はどこも多数のホテルや食事処に加えて中規模以上のスーパーがあるので長期滞在には便利です。St.Moritzには日曜日にも開いてるCOOPがあります。これってスゴイことです。宿も安いのから超高級ホテルまで揃ってます。キャンプ場やバンガロー、St.MoritzとPontresinaにはユースホステルもあります。どちらのユースも交通機関のフリー切符の提供があります。ユースの利点は夕食が安く済ませられ(余裕があればおかわりも)、チップだとか「お飲み物は何にしましょうか」、などに対する心配をしなくていいところですね。
St.Moritz(Top of the worldという呼び名は商標登録されてるそうな)は別格に町が大きいです。世界の高級ブランド店が軒を連ね、その分近代になってからの建物が多く、ちょっと普通の街並みと言ったら言い過ぎか。何でもそろってるのは便利です。Engadinの特徴的な美しい建物の間を散歩したいのならSamedanの方をお勧めします。
St.Moritzのスキー場に設置されたゴンドラやリフトを夏に利用すれば手軽に絶景に出会えるハイキングが可能です。Via Albuna/Berninaでは訪れない2500m以上からの眺め、高山植物はやはり素晴らしいです。リフト駅にはトイレとレストランがあるのも安心です。ホテルや観光案内所、ゴンドラ駅で簡易ハイキング地図をもらえるし、そこに書いてあるコースだったら多分道標ついてます。
今日の写真はすべて、Samedanの建物です(2013年)。
https://tourismus.samedan.ch/en.html/338
https://www.engadin.stmoritz.ch/sommer/en/