スイスの小中学校は大体6月の末から7月初め頃から夏休みに入ります。新学期、というより新年度は8月下旬に始まるので5~7週間の夏休み。
7月に入ると街中は目立って人が少なくなります。職種にもよりますが、多くの人が二週間程度の連続休暇を取るようです。ホテルの値段が上がって混む夏を避ける人もいますが、学童期の子供のいる家庭ではどうしてもこの時期になりますよね。
スーパーを始めとする大型店はいつも通りの営業で、観光地以外の街中は人が少なくて過ごしやすいですが、大きな駅はキャリーバックを引いた人で混みあうこともあります。学校休暇時は減便になるバス路線もあります。また、8月1日は全スイスで建国記念日の祝日で、この日は大観光地以外の商店は閉まります。
街の通りを歩く人も、職場に出社する人も減ります。業務は止めないものの、今日は会社にいつもの半分しか人が来ていない、などはよくあることです。となると、観光客ではなく周辺の働く人を相手にしているカフェやレストランが数週間の休みを取ることは珍しくありません。チェーン店は大抵大丈夫ですが、個人経営のパン屋や老舗チョコレート屋、花屋から文房具屋まで様々な店が休みに入ります。
ちょっと見て回った所では、今年は7月22日から8月20日まで休みと書いてあったところが多かったかな。うちの近所のパン屋さん(そしてスイスの多くのパン屋さん)はポルトガル人の経営で、普段は朝早くから夕方まで、週一回しか休まない働き者ですが、夏の4週間は国に帰るので休みです。また戻ってきたらよろしくね~
ハイキング道の紹介と一緒に、パン屋やレストランがある時は書くようにしています。定休日や開店時間はグーグルマップなどで調べられるのですが、さすがに夏休みの日取りまでは把握できない!「観光地」はともかく「普通の町」の店は夏休み冬休み、それにその他の休みがあるんですよね・・・
去る7月21日を最後に、フランス語圏スイスで最大部数を刷っていた有料日刊紙“Le Matin”が紙媒体での発行を停止しました。創刊から125年。日本でもそうでしょう、朝カフェに行って、店の新聞を読むのを日課にしている層が少なからずいます。しかし現在のカフェと新聞を取り巻く状況は大変に厳しいものがあります。ジャーナリズムにじわじわと忍び寄る不気味な流れに加え、新聞が無ければカフェに行く人口も少なくなって、観光地じゃない普通の街中にあるカフェの閉店に拍車がかかるのではと心配です。
コメント
パン屋が一ヶ月お休みだと不便そうですね。となると近隣住民は家でパンを焼く体制もとっているのでしょうか?
電車の中で紙の新聞を読む人は完全に消えました。カフェもデジタル機器持ち込みの人が増えるわけであんまり心配しなくても大丈夫かと思います。ペーパーレス化はとまらないしね
一か月休みを取るようなパン屋は大概近所にスーパーもあって、そこでもパンを買えるので問題ないです。今、独立系のパン屋は勤務時間の問題もあって(大変だから)どんどん減っているんですが、昔ながらのスイス人の中にはチェーン店やスーパーのパンしかなくなったら悲しい、と地域の小さい店への思いを強く持ってます・・・カフェもね、観光地などで見かけるお洒落な店舗はコーヒー一杯に高い値段をつけても生き残るのに問題ないのでしょうが、街角の庶民カフェは紙媒体の新聞が消えたら、紙の新聞を読んで店主とおしゃべりするのを習慣にしている少なからぬ人たちの足が遠のくと思われます。そしてカフェがなくなると、日曜日には店舗が閉まるここではトイレ問題で本当に困る!とはいっても、時代の変化はこちらでも激しいです。しかし古いものを残そうとしたり、押し寄せてくる巨大な力に抗う気持ちは日本に比べると遥かに強いですね。多分この説明ではうまく伝わらないと思うけど。絶対にスマホは持たないと決めてるような人も結構いますよ。