スイス交通システム (1)ラヴォーを歩くのだったらMobilis

スイスの交通システム、ちょっと複雑です。少しずつ解説しますがラヴォー地区を訪れる際の注意点だけは書いておかなければ!

ラヴォーがあるVaud(ヴォー)州の大部分ではMobilisというゾーン制の交通システムを採用しています。南のレマン湖から北側がスイス領で、湖畔の真ん中あたりにLausanne(ローザンヌ)、そこから東に(右に)Vevey(ヴヴェイ)、Montreux(モントルー)と続きます。

Mobilis域内には12の鉄道やバス等の会社がありますが、異なる会社間での乗換が必要な場合でも一枚の切符で済ませるようにしよう、というのがMobilisの考え方です。

この考え方は日本のSuicaなどと似ていますが、スイスの交通システムは一部のロープウェーやケーブルカーを除いて改札が無いので、切符は前もって購入しておかなければなりません。改札はありませんが検札は来ます。無賃乗車は罰金100フラン!

左がMobilisの範囲内と外にまたがる行程の切符。有効な日付が上部に印字されている。右はMobilis内で完結する切符。ゾーンの数字と、日付(6月4日)と18:56まで有効とある。この切符、後日説明する半額カードによって割引(Reduit)されてます。

Mobilisの切符には有効期限(時間)があります。駅やバス停にある機械で購入した場合には購入した瞬間から1~4時間有効です。これは、Mobilis範囲内で完結する切符の場合です。Mobilisの内と外をまたぐ切符の場合日付のみが印字され、その日一日使えます。

例えばLausanneからジュネーブへの切符は、ジュネーブはMobilis圏外なので切符に印字された日ならいつでも、ただし指定された一方向(この場合はGeneveからLausanne方向。逆は不可)にのみ一回のみ使えます。途中下車前途有効です。(降りた駅から続けられる)ちなみにスイスでは切符は当日以外の分も機械やオンラインで買えますが、Mobilis切符はMobilis圏内でしか買えません。

LausanneからVeveyへの切符を例に説明します。Lausanneはゾーン11、そこからVeveyまで12、19、64、71、70と6ゾーンを通ります。料金は6ゾーン11.2フラン、切符の有効期間は2時間となります。

さて6ゾーンの切符は2時間有効です。駅にある機械で買った場合には買った瞬間からの時間。オンラインで購入の場合には使用開始時間を指定できます。次に一日券(Carte journalière)の料金表です。

3ゾーンの片道が5.6フラン、一日券が11.2フラン。有効期間は片道が2時間ですが倍払うと一日券になります。ゾーン制区域の範囲内では往復で買っても料金の割引はありませんが切符の有効時間を気にしないで済むようになります。(一日券は24時間有効ではなく、翌朝の5時まで有効。往復切符を買ったのが夜の23時50分でも有効期間は延びません)片道切符の場合でも決められた一方向でなくとも、購入したゾーン内ならば鉄道、バス合わせて乗り放題となります。

これはチューリッヒのゾーン。同様のシステムだけど微妙に違うところもあって頭が痛い

※Vaud州のMobilis以外でも、大きめの都市とその周辺、つまり二地点を結ぶのに交通の選択肢が複数ある地域では域内でこのようなゾーン制を採っていて、運賃計算を簡易化しています。

https://www.sbb.ch/en/travelcards-and-tickets/fare-networks.html

※一部のロープウェーやケーブルカーを除いて、スイスの鉄道には改札がありません。ゾーン制以外の区間でも、基本的に一枚の切符で経路上での途中下車は自由です。基本的に各駅停車とそれ以外の間に料金の違いはありませんが、一等と二等の差はあります。

Mobilisのサイト(フランス語のみ)

http://www.mobilis-vaud.ch/

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