前回まででMorteratschまで歩いてきました。次の区間ですが、私はOspizio BerninaからMorteratsch方向へ、今までとは逆方向、北西方向に歩いてます。
Ospizio Bernina駅にはトイレとカフェがあります。Passo del Bernina(ベルニナ峠)がある幹線道路は駅から50mくらい上ったところにあります。鉄道が通る前の物資輸送は現在の車道の方がメインで、当時の宿が今でもホテルとして営業しています。
駅があるのは2253m、Bernina線の最高地点です。この高度になると高い木はなく、このような草地。この先ずっと見通しが良く電車から歩いている人が良く見えます。
手前がLago Bianco(白い湖)。そして右側にLej Nair(黒い湖、2222m)。Lagoがイタリア語でLejはロマンシュ語。そう、Passo=峠は言語境界線でもあったのです。(とはいうものの境界線は直線ではなく、ベルニナ峠以南もロマンシュ語の地名はちらほら出てきます。)
そして白と黒の湖の間にはWasser Scheide=分水嶺。左側に落ちた雨水はAdda川→Po川からアドリア海、右側だったらDanuve川から黒海へ。
湖を過ぎてしばらくすると、線路は大きく弧を描きながら高度を稼ぎ、ハイキング路はその弧を二回横切ります。
上っていく列車。
途中のBernina Lagalb、Bernina Diavolezzaと鉄道駅に隣接してゴンドラ駅があります。ゴンドラ駅にはほぼ間違いなく無料のトイレがあるはずです。(稼働時に限られますが)ゴンドラはスキーが主目的ですが、夏場も稼働してます。
Bernina Suot駅。
もう電車、見放題。
Ova da Bernina、ベルニナ川沿いを歩きます。最後の森に入るまでは上り下りはほぼ無し。非常に歩きやすくて見通し抜群。
前方に木々が見えてきましたね。ここから森に入り、100m余り下ります。
9月末の森の美しかったこと!最後に線路をくぐると、Morteratschの駅はすぐ。
Morteratsch駅にはカフェのトイレを借りるしかなかったような(2013年の記憶)。
Albula線が完成後の1905年、Bernina Bahn(BB)が発足しました。第二次世界大戦までは独立系の鉄道会社だったんですね。
1908年7月 Pontresina-Morteratsch、Tirano-Poschiavo
1908年8月 Celerina-Pontresina、Monteratsch-Bernina Suot
1909年7月 CelerinaーSt.Moritz、Bernina Suot-Ospizio Bernina間が開通しました。今日歩いたところは初期に開通した部分です。
Ospizio BerninaとMorteratsch間は公式所要時間は3時間、10㎞弱。
歩行と写真は2013年9月末