Mendrisioまでもう一息です。なお、Tremonaの西、地図の左端に見えるArzoでは大理石の採掘場があり、教会や公共建築物に使われた大理石はここから切り出されていました。
Tremonaを出発します。
町を出て、振り返ったところ。茶色い瓦の家々。素通りしちゃったけど頭一つ飛び出てる塔が多分教会。
丘の斜面にブドウ畑。Ticino州には1112ヘクタールのブドウ畑があり、スイスの全ブドウ畑の面積の8%を占めます。大昔からブドウと葡萄酒の生産はありましたが劇的に変わったのが1906年にフランスのボルドーからMerlotの品種を取り寄せて植え始めてから。
それまでの品種が病害でやられ、代わりの品種を検討した結果のMerlotでしたがこれが大当たり!温暖な気候、日当たりのよい斜面、海からは離れているが地中海の影響を受けるのが他のスイスのブドウ栽培地域との違いです。
現在はTicino州の8割以上はMerlot。赤がメインだけどMerlot Bianco、白ワインも生産されます。
ちなみにTicino全体のうち1019ha(91%)が赤。Caberbet Franc、Pinot Noir、Caberbbet Sauvignon、Gamaret等がそれぞれ13haずつ、白ではChardonnayが46ha、Sauvignon Blancが18ha。
大部分がSottoceneriとCeneri山の南、南部だけどSopraceneri(北部)でも。北部の一部では古くからの品種Bondolaも栽培されています。Ticinoワインには、Ticinoに加えて隣のグラウビュンデン州のMesolcina(イタリア語圏)で産されるワインも含まれます。
鉄道によりドイツ、ドイツ語圏スイス、イタリアとの交流が激増してから市場が拡大しました。最初はイタリア産のワインを瓶詰めするだけだった新規のワイナリーも次第に自分のところで醸造するようになりました。
Ticinoのブドウ畑の特徴は、極小の面積の畑に分散していることが多い!ほら、Lavaux(ラヴォー)やヴァレーなどの他の産地では、斜面一面にずーっと植えられていますよね。教会の庭にちょっと、ということもあるけれど。Ticinoでは伝統的に醸造にあたって、猫の額のように狭い複数の畑からのブドウを合わせて用います。
高速道路A2を渡るとMendrisioの鉄道駅はもうすぐ。
Mendrisioの街は大きく広がっています。市町村合併で周辺も含むようになったので一概には言えませんが、地図見るだけでも大きいです。工場などの産業活動も盛んで、ちなみに労働力の半分はイタリアから毎日越境通勤しているところ。
駅を越した先に旧市街があり昔ながらの建物が残っていて、レストランも沢山あって、ワイン関連の祭りや試飲、ブドウ畑を巡って歩くコースも色々あって、滞在して楽しいところみたいですが、私はササッと駆け抜けてしまってます。
当時は歩くことしか考えてなかったのでした。毎日ひたすら歩く行程も、ついにあと一日分を残すのみ!
Mendrisioの旧市街は駅の東側、黒で表された建物がつながりながら密集しているところ(駅から表示はあります)。この先Via Gottardoのハイキング道は旧市街には寄らずに南下します。
歩行・写真は2014年5月上旬
Mendrisio周辺、Mendrisiottoの公式観光サイト:https://www.mendrisiottoturismo.ch/en/
観光サイトTicinoTopTenでのMendrisio:
https://www.ticinotopten.ch/en/monuments/mendrisio-historic-centre
Ticino公式観光サイトのMendrisio:
https://www.ticino.ch/en/commons/details/Mendrisio/142012.html