路面電車のマークがついてる道をZoll(国境検問所)方向へ北に歩いていくと
貨物列車や
石油?化学?プラント。Kleinhuningenに港の建設が計画されたのは20世紀になってから。それまでは砂の堆積により、大型船の入港は無理とされてたのが、1903年に蒸気船がMittlerebrückeまで、翌年には300トンの石炭を積んだ船がバーゼルに入港。Kleinhuningenには1922年に開港。
この日の時点で壁の外側に覆いがかかっていますが、これが1923年に建てられたSilo Bernoulliかと思われます。複合文化施設でてっぺんが展望台になってて眺めがよかったそうですが、現在は閉業中の模様。
トラムとすれ違います。バーゼルの中心から出ているこのトラム、半分ほどはKleinhuningen止りですが、半分ほどは国境を越えてドイツ内のWeil-am-Rhein鉄道駅まで直通してます(翌日はそれに乗った)
下を別の道路と運河か川が通っている上を通過すると前方に国境検問所が見えてきました。現在は止められることはありませんが(路面電車がそのまま通るくらいだし)係の人はいた気がする。左奥の大きな建物はショッピングセンターで、検問所で税金の返還手続きをしている人もいました。
国境の印はこの敷石の線。これを越えるとドイツです。
トラムの線路の横に歩道と車道。スイス側を振り返ったところ。道路が高くなっているのは下にある水辺を越える橋になっているため。
検問所の向こうのロータリーには3国の旗。
本当に本当に長い間、日本の世界史の教科書にも載ってるくらい、ここ、アルザス地域はフランスとドイツが戦により取り合った地域でした。
現在はライン川が独仏の国境線になっていて、現在我々がいるのが地図の下の端。川を北上して橋を渡ってフランス側に渡り、反対側の岸を南下してぐるっと一周する散歩道が設定されていて、
その名もDreyland Dichterweg、Three countries poet path、3国の詩人の道。今でこそ3つの国に分かれてますが、この一帯では「正しい」フランス語やドイツ語をそれぞれ話していたわけではなく、「ドイツ語方言の一種」を共有する地域で、しかも過去形じゃなくて現在進行形。アルザス地方では「正しく美しい(!)フランス語」とはかなり違う「アルザス語」。日本の国語の教科書に以前は掲載されていたアルフォンス・ドーデの「最後の授業」って、事実とはかなり違います!
Huningue(仏)、Weil-am-Rhein(Wiil am Rhii 独)、Basel(スイス)の3Land。「Trois villes, Dreistädte=3つの「町」、「eine Zukunft, un avenir commun」=一つの未来。中世より、アルザス、バーデン大公国南部、バーゼルでは同じドイツ語方言を用いてきた。「詩人の道」には3国、27名の詩人の詩の一節が掲げられているおり、この地の方言の豊かさ、力強さを味わえる。ライン川で繋がった同じ言葉!
今回はこの道はパスし、左手に見える橋を渡ります。
写真と歩行は2025年4月下旬
Dreyland Dichterweg:https://www.dreylanddichterweg.eu/













