スイスと日本はどちらが寒い?

スイスと言えばハイジ、白銀の峰々、スキー場など雪と寒さを連想するかもしれません。冬になると「寒さは大丈夫ですか」と日本の方々から心配されることも多いのですが、スイスは日本に比べて寒いのかと言うと・・・

3月下旬のジュネーブの某所

まず、建物の断熱性が格段に良く、個人の家でもセントラルヒーティングと呼ばれる暖房が24時間つけっぱなしのことが大半なので、建物内に一歩入った時点で大概とても暖かです。北海道の人が本州に来て(室内が)寒いというのと同じ。

4月初め Morgesの北 リンゴの花とタンポポの黄色

室外、外気がこれまた地球温暖化で昔ほどは寒くならない。地面が凍らない。山間部はともかく、標高がそれほど高くない都市部では、地面の水たまりが凍る事はあっても、土部分が深部まで凍るのは一冬に数週間、この冬などは数日間だったかも。真冬でも庭を掘り返すことが出来た・・・

4月初め 菜の花の黄色 Clarmont

そりゃあスキー場があるような標高の高いところは雪がありますよ。人工降雪機でコース部分だけは雪で覆う、人工の雪だったりもするけど。でも昨年の冬はついに!私が住んでるところでは一度も雪が積もらなかった!ちらついて一時的に白く覆われたけど、雪かきの必要ゼロ。東京の方がよっぽど降っていた。

4月上旬

そして信じてもらえないかもしれないけど、ローザンヌでは(場所にもよるけど)日本の高知よりも早く桜が満開になっていた。4月上旬には既に八重桜。早い早い。

モクレン

スイスの冬、特に平野にある都市部では重苦しい灰色の霧状の厚みに一日中空が覆われ、高度の低い弱弱しい陽の光しか届かないので、日中でもじめっとした寒さがまとわりついて気温が上がらない感じがあるけれど、その分、夜間に大きく気温が下がることも無かったりする。カラッと晴れた関東地方北部での放射冷却による氷点下になる寒さとは別の冬。

リンゴの花

この2月、スイスの知人を連れて日本に滞在したら、10年に一度の寒さということもあってか、しきりに寒がっていました。私たちがいたのは太平洋側で全く雨が降らず、強風が吹き荒れていたとはいえ、私にはそれほど苦でなかったのに(お日様が明るい!)スイス人は日本の冬に参っていた。寒さ暑さというのは、単なる気温の高低だけでなく、湿度や風や光の強弱など実に多くの要因が混ざり合って感じるのだな。

4月上旬 八重桜

そういえば、知り合いのスイス人は京都で過ごした一年のうち、冬の「室内」の寒さの印象が強烈だったらしく、スイスに帰ってから周りが寒さを愚痴るとすぐさま自身の京都での体験を語りだしていた。一方、仙台で3年過ごした別の知人は「最初の冬はきつかったけど、2年目からは慣れる」と断言。しかしシベリアから来たばかりの人が、日本の(室内の)冬を寒いとびっくりしたそう!

次回、スイスで最低気温を記録したBrevineを訪問

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