ElmからSchwandenまで、Via Suwarow・昔は軽便鉄道、今はバスが走ってるSernftalの谷と川沿いをのんびり歩いて4時間。
Elmの観光案内所の前の広場に大層立派な岩が。
説明板があったけど、ここもこの先もドイツ語のみの説明が続きます。そう、この一帯は世界遺産Sardona(スイスの活発な地殻変動地域サルドナ)に含まれています。貴重な地学アイテムが文字通りゴロゴロしてるのだが、説明する気が感じられないのが実に残念。
通りを北上。
Welterbe Sardona(世界遺産サルドナ)について超ザックリお話ししますと、ここスイスのアルプス山脈はアフリカンプレートとヨーロッパプレート、二つのプレートが衝突することで形成されました。
1億年くらい前から、二つの大陸プレートが年に2センチほど移動して衝突!理科で習ったTektonische Arena(Plate tectonics)、プレートテクトニクス理論を憶えてますか?
Elm近辺は5千万年前の砂岩Flyschの上に2億5千万年前から3億年前の火山質礫岩Veracanoがのしかかってる「押しかぶせ断層」が35㎞に渡って伸びているMagische Linie(マジックライン)が肉眼で確認できるスゴイところなのです。
それはともかくSuwarow Haus
この家にSuwarow隊は1799年10月5日の晩に宿泊。なお、Suwarowの綴りは元はロシア文字なのを、発音から適当にあてているので複数あります。
55番がVia Suwarowのハイキング道番号。栄えある1番のVia Alpinaはスイスを横断するハイカー憧れのロングトレイル。東からスタートすると、Elmは三日目のゴール地点。巨大なリュック担いだ方々が普通の観光客に交じって歩いていきます。
10分後、 早くも次の地学関係の「モノ」が出現。赤いのがベンチ、巨大な「岩」です。
250~300 Millionen(百万年)=2.5~3憶年前の岩。QRコードを読めと言われても。
前述の2つのプレートがぶつかった際に古いほうのヨーロッパプレート(2.5~3億年前)が下に沈みますが、その時に衝突で出来た破片が後に隆起して地表に出ました。というわけでこの岩の年齢は2.5~3億年。”Horspielweg“とはこれらのSardona世界遺産関連の地を巡る道でLochsiteまでSuworowと共通です。
Elmを振り返ったところ
川沿いを歩きます。ところどころ黄色の方向表示が見当たらない分岐がありますが、基本、川から離れないほうの道を進むのが正解です。これはこの先に川の反対側を歩くようになっても、Schwandenまではそうでした。
この周辺には前述の通り、スレート・粘板岩、石板が産出される山があります。水路にも、そうした薄板が堆積している跡が見えました。
写真と歩行は2021年8月下旬
ユネスコ世界遺産Sardona
https://unesco-sardona.ch/?lang=en
上記サイト内のプレートテクトニクス等の説明:
https://unesco-sardona.ch/en/understand
Swissinfo内のサルドナ世界遺産の説明(日本語)
Myswitzerlandサイト内の説明(日本語)
https://www.myswitzerland.com/ja/experiences/tectonic-arena-sardona/