スイスの駅名表示で、2つの地名がハイフン(ー)でつながっていたら、2つの地名(自治体)の間にある(2自治体が利用している)駅になりますが、一方スラッシュ(/)でつながった2つの地名の場合は、二つの言語で表される同じ地名、つまり二つの言語が話されている(いた)(公用語になっている)自治体と予想されます。
二か国語での地名表記でも、実際はどちらかが多数派なことが多い中、スイスで一か所バイリンガルを自任している町がBern(ベルン)州のBiel(ビール ドイツ語) / Bienne(ビエンヌ フランス語)。
Biel / Bienneは言語境界線より東にありドイツ語圏の中にすっぽり入ってますが、歴史的に一時期フランスに属した!過去もあり、またこの地の時計産業(大きいところではSwatchの本社がBielにある)がフランスから逃れてきたユグノー(新教徒)によりもたらされたこともあってか、つい最近までは独仏の話者の割合が半々に近かったそうです。現在はドイツ語勢力がどんどん増えてきています。ちなみに、Bielにあるアイスホッケー一部リーグのスポンサーの一つが日本に本社があるFanucでユニフォームにFanucの企業カラーの黄色が入ってます。
Biel / Bienneの中心部の地図。通りの名前がRueやCheminなどのフランス語と、Weg、Strasseなどのドイツ語での二か国語表記。
Bielの北西の丘Magglingen/Macolinにはスポーツ強化センターがあり全国からトップ選手が集まります。テニスのフェデラーなども若かりし一時期ここでトレーニングしてました。バーゼル出身のフェデラーはその前にはフランス語圏のVaud州にあったテニス強化施設近くでホームステイしていて、こうしてスイスのトップスポーツ選手の多くはバイリンガル、またはそれ以上の言語を実に見事に操ります。
Macolinへはケーブルカーが出ていて簡単に上がれます。それほど高くないけどBielの街との標高差は400m以上、街とその先までが見下ろせます。BielからSolothurnへは川を渡る観光船で(結構かかる)、3つの湖の間も船が行き来しています。この辺りもワイン産地で湖から眺める湖畔の斜面のブドウ畑がきれい。
Biel/Bienneの町中心部の地図
https://ontheworldmap.com/switzerland/city/biel-bienne/biel-bienne-tourist-map.html
Stadt Biel / Ville de Bienneの公式サイト:https://www.biel-bienne.ch/en.html/1
Bielがある広域地域の観光サイト:Jura, Tois lacs、Drei-Seen- Land(ジュラと3つの湖):
コメント
ビールとビエンヌ、別の自治体かと思ってました。
えっ ビールもビエンヌも日本では(それほど)知られてないですよね???