COVID-19とスイス レストランが(ちょっと)開く

4月19日から、今までテイクアウトのみだったレストランやカフェの営業が再開する。といってもテラス席のみで、着席時以外はマスク着用、1テーブル4人以内、誰がどのテーブルをいつ利用したかの連絡先提出(スマホのアプリ)等、制限てんこ盛りだけど、それでも4~5か月ぶりの営業許可。規制の緩和発表があった水曜以降、テラス席の準備が急ピッチで行われてる。まだまだ夜間は冷える中でのお外のみでの食事の提供許可。なかにはテラスといいつつ寒さ対策でビニール材の壁で囲んでるところもあり、それじゃあ換気に問題あるのでは???というところもあるけれど。ヨーロッパの方々の多くは、寒くても元気に外に歩きに出ていくけど室内は完璧に暖房が効いていないと耐えられない人が多いです。日本では入試の試験会場でも寒いくらい換気しているというのを聞いて、ヨーロッパでの感染者の多さは換気が足りてないのが原因かも・・・

この数週間、新規のCOVID感染者が毎日2200~2600人で推移しているスイス(人口800万超)。それなのに緩和していいのか?との疑問もあるが、数か月続く規制に疲れた人々の不満(実際この数週間で大規模デモや若者の暴動!もあった)に対するガス抜きの意味はある。感染状況が悪化するようなら(ある程度の感染者増は覚悟していると思う)また規制するからね、とは言われている。

街でもどこでも、まず目に入るのがレストランのテラス席、開いたパラソルと花である。そこがガランと閉まってると街が死んだようになる。日本だとテラス席は陽にやけるし道行く人から丸見えなのが嫌、とそれほどは流行らなそうだけど。レストランが開いてないとトイレに困る。外で働いている職人さんとか、この冬は本当に困ったと思う。ようやっと外で働く人専用の「食べるだけ」の食堂が少~しできたのはほぼ春のころだった。

レストラン以外では、映画、劇場、スポーツ施設など、屋内では最大収容可能人数の3分の1以下・50人以下、屋外なら100人以下の観客を受け入れる条件での営業再開、私的な集まりはそれまでの10人から15人に引き上げ。まだまだです。映画館と劇場はたぶん去年の11月初め以来の再開(私の住む州では)。

スイスは周辺の国々に比べると規制がとても緩くて、今まで一度も夜間の外出禁止や自宅からの行動範囲制限などは出なかった。基本、移動は自由だった。そしてスキー場が開いていた(多分フランスはこの冬は全面営業禁止)。スキー場の多くは今年は4月初めのイースターまでで営業を終え、大きいところは例年に比べ大幅減、小さなところはまあまあの収支。スキーってスイスに住む人の重要な気晴らしになってるのだなあと今年はつくづくと感心した。天気がよければ近場へささっと行って、ちょっと滑って日帰りで帰ってくる(スキーウェア、スキーブーツのままで自宅を出発したりします)。平日でもいい天気の日には山に向かう路線の始点の駅で老いも若きもスキーやスノーシューやスノボを持った人を大勢見かけた。

スキー場への道路も混んでいた。これ以上は受け入れませんと駐車場へ向かう道の途中で既に入場規制してたもんな。最初はスキー場特例で開いていたゲレンデのレストランも感染者が増えた以降はテイクアウトのみになった(それでもスキー場閉めなかったのよね)。ゲレンデ食がないスキー場?と思ったが皆さんひるまなかったんですねー 天気がいいのを確かめていけば外で食べればいいのか。スキーが本当に好きなのね。アフタースキーとか憩の場とかどうでもいいんだ。私も日本のスキー場で、リフトに乗りながらおにぎりを食べて平日日帰りスキーを満喫した(とにかく滑った)過去を持つけど(スキー人口ピークの頃で、とにかく待たずにリフトに乗りたかったのだ)。

スキー場も開いていたし、規制も他の国に比べると緩い部分が多々あったけど、医療崩壊も起こらず(今のところ)なんとか春を迎えた。コロナ禍の規制と国民の気晴らし対策について正解はないし、色々な条件が、要因があってたまたまそうなった。また規制が強化されることになってほしくない!けどどうだかなあ。

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