グリュイエールチーズ(1)Le Gruyère AOP 

お城のイラスト! Gruyereの隣にAOPのマーク。

いよいよチーズのお話です。城より古いともいわれるグリュイエルチーズ(一説には1115年)、ラベルのLe Gruyèreのすぐ後ろのAOPは何でしょう?AOPとはAppellation d’origine protegéeの略で、AOPの認可には、地域限定品であること、伝統があり歴史的な方法で作られていることが必要です。チーズの場合、チーズ加工所から20㎞以内で搾乳された原乳を、搾ってから18時間以内に加工し、保存料添加量なし、牛に成長ホルモンを与えてないことが条件。

グリュイエルチーズを作ってるのは水色部分の。GruyereがあるFribourg州だけじゃなくてフランス語圏のスイス西部ほぼ全域

ところでLe Gruyère AOPのチーズ、現在はグリュイエールより西側、スイスの西側のフランス語圏ほぼ全域(ジュネーブ、Valaisを除く)で作られているのですね。

スーパーで売ってるお手頃価格のグリュイエールチーズ 両方ともMild、Douxマイルド、つまり熟成期間5か月程度の若いチーズ

それというのも、発祥はPréalpes fribourgeoisと呼ばれるFribourg州の山の麓ですが、Le Gruyèreチーズの製法技術を持った人達が18世紀にかけてスイス西部やフランス(SavoieやFranche Comté)へと移住し、製法が広まったのでした。美味しいチーズを作れる職人、高給で迎え入れられたんだろうなあ。1762年にはアカデミーフランセーズの辞書にもGruyèreから来たチーズとして記載。

左がRoche(Fribourg州)、右がPalézieux(Vaud州)のそれぞれのFromagerie de village町のチーズ工房のでそれぞれ1キロ当たり14フラン、18フランは特売品で20%引きのお値段

というわけでLe Gruyèreチーズは、現在は産地の名からではなく特定の製法によるチーズを指します。Gruyèreから離れた場所、Fribourg州以外でも酪農家の牛小屋の壁にGruyère AOPのロゴを見かけるし、Le Gruyère AOPマークのチーズだけど製造場所がVaud州なこともあるのはそのためです。ただし「Gruyèreチーズ」の製造を許可されているのはスイスとフランスだけ。そしてスイスの場合、どこのでも同じフォントの同じロゴ。

スーパーで気軽に買えるタイプだけどこちらはFruité&Corséと熟成期間長め。値段は15%引きで25フラン/kg パッケージの右側のイラストのような棚で熟成されます

フランス産のには穴があるそうな。スイスでの穴あきチーズというとEmmental(エメンタール)を思い浮かべますがスイスのGruyèreチーズには無い!

Gruyère AOPチーズの公式HP

https://www.gruyere.com/en/home

HPスイスのチーズhttps://www.fromagesuisse.ch/fromages-suisses/assortiment/le-gruyere-aop

La maison du Gruyere公式HP: https://www.lamaisondugruyere.ch/homepage-en/

Gruyere地方の公式観光サイトから(WEBカメラもあります)

https://www.la-gruyere.ch/en/Z10266/la-maison-du-gruyere-cheese-dairy

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