日本よりはずっと少ないとはいえ、3月後半はスイスでも賃貸契約の切り替え、引っ越しが多くなる時期だそうです。
以前書いたように、スイスの都市部で住宅需要が高いところでは住宅は常に埋まっている状態。前住者が引っ越してすぐに次の住民が越してくるような状態になっています。不動産管理側にとっては一日たりとも家賃を取りはぐれないで済むようになっています。そんなわけで日程に余裕がないのにこの騒ぎ。
政府は公式に、自宅待機要請状態だが「引っ越しは可能」と発表しました。しかし、先週くらいから食料・薬以外を扱う店舗は閉まっている状況で、段ボールの入手は?退去後の掃除は?引っ越し時に出るごみの始末は?ゴミの収集と粗大ごみなどを持ってく施設は基本的に通常通り開いているそうですが、うちの近所で月に一度来るはずの移動式粗大ごみの回収車、今週はあったのかな?外に出なかったからわからないわ。引っ越し業者に頼まず身内や友人の協力のもと引っ越しする人も多いから大変だと思います。人と人との間の距離2m、って難しいですよね。
先週よりGeneveとVaud州では(その後、ほかの州でも同様な措置が取られたかもしれない)、仕事の性質上作業員の間でウィルス感染を防ぐのに十分な距離が確保できない、工具などによっては消毒が不可能などの理由で建築現場での作業が全面的に禁止されました。各地で猛烈な勢いで進んでいた工事がストップ!うちの近所でも大規模なマンション建設現場があって朝7時の作業開始可能時刻の前からそろそろと準備している音が聞こえてたのが静まり返ってます。ここは長い間、近隣住民の反対意見によって建築開始が遅れてたからか、それはそれは大勢を投入して作業してたんですよね。
実は私も夏に引っ越す予定で今住んでる住居の契約を解除したんですが(うちは厳しくて退去の4か月通知)、工事が止まってしまったので、まず期日までには引っ越せない、、、と思う。ジタバタしても仕方がない、人知や英知でどうなるもんでもないな。幸いにというか、次の住人を決める手続等も多分止まっているし、前代未聞の事態に対し、人々が住処から追い出されるようなことはないようにされるはずなので、ここは不動産管理事務所と上手く話をつければ何とかなるはずだ(そうじゃないと違約金がすごいことになる)!「住むところ」の問題は本当に深刻なので、家賃が払えなくなった人に対しても(だって収入がなくなる人は本当に多い)、今回の件が一段落つくまでは家賃未納でも追い出されないということになったはず。
住宅建設に関しては、床などに貼るタイル(大型のものから小さいものまで)から始まり基礎工事に使うセメントまで、実に多くの物資がイタリア産だと知りました。床や壁の素材を展示場に行って選びましたが、洒落たデザインのものって本当にイタリアは強い。