コロナウィルスとスイス(3月24日午前)自宅待機要請と散歩

暖かかった先週から一転、晴れてはいるものの寒い一週間になりそうです。家から出ないようにとの要請から10日、ニュース写真などでは全く人のいない街中心部が出ることが多いが実際はどうなのか?本当に春の陽気でいっぱいの先週の土曜日までは郊外の森などは、むしろ普段よりも多くの人が散歩していました。一説によると普段の倍とか。仕事が休みで家にいるけど少し外の空気を吸いたい、歩きたいと思った人が倍増してしまったんですね。

この自宅待機生活は、住んでいるのが町の中心なのか、郊外なのか、自然の中のポツンと一軒家なのか、何人でどのくらいのスペースを共有しているのか、窓からの眺めがどんなのかにより捉え方が違います。

ヨーロッパの町は家が連なっている市街地の範囲がある程度決まっており、そのすぐ隣には森や林や畑地などの緑地が確保されていることが多いです。住宅の需要があっても森などを敢えて残しています。チューリッヒなどの(スイスにしては)大都市に住んでいても、丘や森や水辺がすぐ近くにあります。まあこんな時期でカフェもレストランも閉まっていてトイレ休憩ができないのでそれほど長い歩きはできないですが、そうした郊外なら人との距離をほとんど気にせず歩けます(先週は皆がそう考えて混んでいたけど)。自家用車の有無もポイントですね。車ならば町中心から公共交通機関を使わないでも郊外へ簡単にアクセスできるので。

ちなみにこの一週間、私は夜の散歩に切り替えました(一人ではなく同居人と一緒)。昼間歩いてもいいのですが歩道で人とすれ違うのに気を使うこともあるので。夜10時を過ぎると本当に人がいないです。夜といえば、この大変な時に我々のために働いてくれている医療従事者などへ捧げる拍手、スイスでは夜の9時です。窓やベランダから拍手したり鈴などで音を出す。ブブセラがあれば鳴らすんだけど持ってない。近所で誰かが打ち上げ花火をあげたこともありました。

3月17日、右側の小さい鉢はトマト苗でひと月くらい前に蒔いた。大きな鉢に植え替える前までには事態が収束していることを願う!

日本だと私も含めて数日くらいは平気で家に籠れると思うのですが、こちらの人は緑の中での空気が吸えないと禁断症状を起こす人がとても多いです。以前ダイヤモンド・プリンセスの乗船客が二週間部屋から出られないとの報道を観て、「刑務所でさえ一日に一時間は外での散歩が許されているのに信じられない!私だったら気が狂う!」と私に会うたびに訴えていたイタリア出身の知人がいました。そんなのんきな頃が懐かしい。

さて家にいる羽目になった人が始めるのが、部屋の片づけ、断捨離です。町中にある服などをリサイクルに回すための回収ボックスが満杯です。行政には現在これを処理する能力が不足してるので止めてくれ!ととある自治体が言ったそうな。

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